韓国ドラマ「愛のあとにくるもの」の来日記者発表イベントが9月24日に行われ、潤吾役の坂口健太郎、チェ・ホン役のイ・セヨン、ムン・ヒョンソン監督が登壇した。
本作は、日本留学中に運命だと信じていた初恋を心に閉じ込め、韓国で新しい人生を歩んでいたチェ・ホンが、この5年間忘れることなく後悔を積み重ねてきた潤吾と偶然の再会を果たす、切なくも美しい純愛ストーリー。
韓国の制作会社Coupang Playが制作した韓国ドラマだが、本作で韓国ドラマに初出演となった坂口は「初めて韓国のチームと撮影したので、最初はすこし不安な気持ちもあったんです。言葉もそうですが、今まで培ってきた経験みたいなものが通用しないんじゃないかっていう不安があったんですけど、監督や彼女と一つのシーンを丁寧に作り上げていく時間をもらえたので、台本という道しるべがあったら文化や言葉の差っていうのはほとんど関係ないんだと思いました。日本の方にもたくさん見てほしいと思っていたので、日本での配信が決まったと聞いた時は本当に嬉しかったです」と、初めての韓国ドラマ出演への想いを語る。
現在の冬の韓国と5年前の春の日本を舞台にした本作は、日本と韓国それぞれでロケ撮影を敢行。劇中ではホンと潤吾の思い出の場所である井の頭公園、二人がデートを重ねた吉祥寺の街など、あたたかな春の日本で過ごした幸せな二人の姿が映し出されるが、日本での撮影についてイ・セヨンは「一番記憶に残っているのは井の頭公園です。去年の冬にムン監督と一緒に初めて井の頭公園に行ったんです。その時に本当に美しくて広くて自然な印象がありました。地味ながら華やかというか、そういう景観を目の当たりにして公園というのはこんなに美しいのかと思いました。またこの公園に来たいな、ここで撮影できたらなと思っていたのですが、実際に撮影場所として行ったときもやはり美しくて、いちばん記憶に残っています」と、撮影中の思い出を語る。
イ・セヨンが日本のロケ地について明かすと、坂口は「韓国のヨルトン公園でクランクインしたんです。この作品の中では2人の間には5年という時間が開いているので、再会する時ってどうしても関係が冷えたところから始まるんです。5年後、二人の仲がすこし冷えてしまっている中での冬の寒いヨルトン公園でのシーンだったので、二人の関係にすごくあっていて。空気はとっても澄んでいたけど、木々が枯れていたり、どこか悲しい印象を与えてくれる場所だったので、印象に残っています」と、役柄と重なるような韓国での撮影風景を明かした。
本作での役柄同様、W主演を務めた坂口とイ・セヨンは文化や言葉の壁はありつつも、撮影現場では和気あいあいとした雰囲気だったそう。韓国での撮影中、坂口は“その日覚えた韓国語を現場で披露する”ことが日課になっていたそうで、坂口は「毎日撮影が終わると、トランシーバーで言っていました。いつの間にか定例化していて、途中からは撮影の最後のカットには助監督さんがトランシーバーを持って待機してくれていたんです(笑)」と、撮影中の微笑ましいコミュニケーションについて明かす。
そんな坂口についてムン・ヒョンソン監督は「キャスティングをする前に悩んだけれど、悩んでいた時間は長くなくて、満場一致で『愛のあとにくるもの』の主役は坂口健太郎さんにお願いするべきだと大原則が出来上がりました。それ以来本格的な準備をひとつひとつ進めることになりました。これもすべて坂口さんのおかげです。心から感謝していますし、私にとっては恩人です」と絶賛。
監督の言葉を聞いた坂口は照れくさそうな笑顔を見せ、「本当に僕の方もです。言葉が堪能ではない僕を潤吾役に選んでくれて、作品を作っていくのに少しずつ加わらせてもらいました。彼女も現場でとっても明るい雰囲気を持ってくださる方だったので、その瞬間、僕がポンと入るだけでよかったんです。セヨンとムン監督とお仕事ができて、僕からも『ありがとうございます』という気持ちと恩人だなという気持ちがあります」と、感謝の言葉を返した。
本作では“変わらない愛があると信じますか?”というテーマについて劇中で繰り返し問われているが、坂口は「終わりはないと思うんですけど、愛は変化していくものだなと思います。出会ったころの愛の熱量や色や形と、時間が経って交わしている愛の形って、目に見えないけど色も質量も違うと思うんです」とコメント。
イ・セヨンは「変わらない愛があると信じます!私のセリフは『変わらない愛があると信じますか?』ですが、あります!」と断言。続けて、「愛は変わらないと思うけど、人は変わることがあると思います。愛そのものは変わらないと思いますし、運命的な愛もあると信じています」と語った。
そしてムン・ヒョンソン監督は「その問いについては皆それぞれ違う考えを持っていると思うんです。個人的には変わらない愛も愛だし、変わるものも愛だと思います。作品の中では、簡単に愛を定義したりなにかを否定したりしないようにしようと思っていました。沢山の愛を見せたいと思いましたし、愛にまつわる様々な感情をあちこちに溶け込ませて演出しました」と語り、本作に込めた思いを明かした。
そして、日本と韓国を舞台に切ないラブストーリーを描く本作にちなみ、坂口は好きな韓国語を、イ・セヨンとムン・ヒョンソン監督は好きな日本語をフリップに書いて発表することに。ムン・ヒョンソン監督は【キレイ】と記し、「本編を見て頂くと、主人公たちが『キレイ』と言いあうシーンがあるんです。そのシーンを撮っている時、二人を見て文字通り『キレイだな』と自然と思ったんです。作品を観て頂いた方にも私と同じように、『キレイだな』と思った気持ちに共感してほしいです」と明かした。
イ・セヨンの好きな日本語は【アイタイ】だそうで、「共演した俳優の皆さんに会いたいと思っていました。『会いたい』の“あい”には挨拶の“あい”にもなりますし、愛の“あい”もなりますよね。いろいろな意味があるのはいいなと思います。(カンナ役の)中村アンさんにも会いたいなと恋しい気持ちがあったので、よく“会いたい”とメッセージも送っています」と語り、はにかんだ。
最後に坂口は【チャジャンゴチナガムニダ】と回答し、「『自転車が通ります』という意味なんですけど、撮影でよく聞いた言葉なんです。最初はどういう意味なんだろうと思ってたんですけど、日本の潤吾の家の近くも自転車が多かったので…(笑)。思いやりのある言葉だなと思います」と、韓国語で発音してみせながら撮影中のエピソードを明かし会場を笑わせた。
最後に、配信を待ち望む日本のファンへ向けて、イ・セヨンは「日本でもたくさんの方に観て頂きたいです!」と日本語で挨拶の後、「この作品を通して、新しいことに挑戦したいという思いが強くなりました。もちろん日本語での演技は難しかったところもありましたが、とても幸せでした。日本で2か月撮影ができて良かったです。大勢の人に作品を観て頂き、共感してもらえると嬉しいです」とメッセージを贈った。
坂口は「日本と韓国のそれぞれの強い想いとエネルギーがあわさって、みなさんにお届けできた作品だと思います。日本の四季や韓国の冬の美しさもあるんですが、4人の登場人物の中でいろんな愛が動いているので、その瞬間を皆さんに見ていただけたらと思っています」と呼びかけた。
この秋一番の甘酸っぱくも切ない感動のラブストーリーで、日本でも韓国でも注目を集める本作を盛り上げる豪華なイベントは大盛況のうちに幕を閉じた。
「愛のあとにくるもの」は10月11日(金)よりPrime Videoにて見放題独占配信開始。
「愛のあとにくるもの」
出演:坂口健太郎、イ・セヨン ほか
話数:全6話
(C)2024 Coupang Play All Rights Reserved
作品ページ:https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGWV7FLG
2024年10月11日(金)よりPrime Videoにて見放題独占配信開始
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