【レポート】『茜色に焼かれる』関西劇場での舞台挨拶に尾野真千子登壇!「一人でも多くの人に劇場で観て欲しい」

茜色に焼かれる

石井裕也監督最新作『茜色に焼かれる』(公開中)主演を務めた尾野真千子が、規制緩和を受けて舞台挨拶が可能となった関西で6月10日(木)、自らの発案で京都・大阪・奈良の関西3劇場にて舞台挨拶に登壇した。

目次

映画『茜色に焼かれる』公開記念 関西劇場 舞台挨拶 概要

日時:6月10日(木)
登壇者(敬称略):尾野真千子
会場:TOHOシネマズ 二条(京都)、TOHOシネマズ 梅田(大阪)、TOHOシネマズ 橿原(奈良)

TOHOシネマズ 二条では、今回が約1年半ぶりの舞台挨拶になったことを受け、尾野は「本当に、お客さんの前で登壇させていただけることは、本当にうれしい」と喜びを語り、「皆さん、不安だと思います。日々色々な報道や情報が入ってくる中で、密閉された空間の映画館にきて本当に大丈夫なのかと。ただ、劇場のスタッフは換気をしたり消毒をしたりと、本当に頑張って安全に観てもらえる様に努力していただいています」と感謝の気持ちを伝えた。

イベント中に尾野は、「この作品には、今伝えなくちゃいけないもの、今私たちが感じているものが全て詰まっています。是非一人でも多くの人に観てほしい」と、コロナ禍をテーマにした作品が今公開されることの意義を熱く語った。

続いて訪れたTOHOシネマズ 梅田でも、舞台挨拶が行われるのは半年以上ぶりだという。尾野は、「頑張ってくださっている医療従事者の方々みたいに、わたしたちが出来ることってほとんどないとは思います。役者は演技を、そして登場人物の気持ちを届けることしかできません。それでも、みんな命がけで作りました。少しでも誰かの気持ちに届いてくれればと思っています」とメッセージを送る。大阪には、過去に撮影で約1年住んでいたという尾野は「やっぱりおいしいものが多いですよね。イカ焼きとか、たこ焼きとか」と、楽しそうに語る場面も見受けられた。

茜色に焼かれる

出身地・奈良のTOHOシネマズ 橿原では、自身の出身地である五条市のマスコットキャラクター“カッキー”の被り物をして登場し、奈良県の魅力を存分にPR。

家族や知り合いも見守る中、出演作を観てもらうことに対しては「やっぱり恥ずかしい気持ちはありますよ。ただ、演技を始めたばかりのころは、テレビに出たい、映画に出たいという気持ちの方が強かったのですが、最近になってようやく、伝えたいことを観てほしいと思えるようになった」と、これまでのキャリアを振り返り、「またこの場に戻ってこれる様に一生懸命頑張っていきます」と普段以上に喜びを露わにしていた。

茜色に焼かれる

今回の舞台挨拶では、事前にSNSで募集した質問にも気さくに答えた尾野。好きな色を聞かれると、「その時々によって違うんだけど、昔から好きなのはピンクかな。いつも人を見ると、この人は何色っぽいとイメージで色分けしたりしているんです」というエピソードも。挑戦してみたい役どころについて聞かれると、「極道の妻、やってみたい。あとは、恋愛映画。実はほとんどやってみたことがないんです。相手は、そうだなぁ、若い子がいいかな」と会場を沸かせた。その他、役作りについてや趣味の釣りの話まで話題は多岐にわたり、大盛況の内に舞台挨拶は終了した。

イントロダクション
この世界には、誰のためにあるのかわからないルールと、悪い冗談みたいなことばかりがあふれている。まさに弱者ほど生きにくいこの時代に翻弄されている一組の母子がいた。哀しみと怒りを心に秘めながらも、わが子への溢れんばかりの愛を抱えて気丈に振る舞う母。その母を気遣って日々の屈辱を耐え過ごす中学生の息子。果たして、彼女たちが最後の最後まで絶対に手放さなかったものとは―。

あえてまさに今の世相に正面から対峙することで、人間の内面に鋭く向き合ったのは、『舟を編む』(13)、『ぼくたちの家族』(14)、『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』(17)など、毎年のように質の高い作品で今や日本映画界を牽引するの石井裕也監督。多難の時代に逆風を受けながらも自身の信念の中でたくましく生きる母親・田中良子を演じるのは尾野真千子。13歳の息子・純平を和田庵、その純平が憧れを抱く良子の同僚・ケイには片山友希、そして、交通事故で命を落とす夫・陽一をオダギリジョー、良子とケイを見守る風俗店の店長を永瀬正敏が演じる。

ストーリー
悪い冗談みたいなことばかり起きるこの世界で母ちゃんも、僕も、生きて、生きる。
1組の母と息子がいる。7年前、理不尽な交通事故で夫を亡くした母子。母の名前は田中良子。彼女は昔演劇に傾倒しており、お芝居が上手だ。中学生の息子・純平をひとりで育て、夫への賠償金は受け取らず、施設に入院している義父の面倒もみている。経営していたカフェはコロナ禍で破綻。花屋のバイトと夜の仕事の掛け持ちでも家計は苦しく、そのせいで息子はいじめにあっている。数年振りに会った同級生にはふられた。社会的弱者―それがなんだというのだ。そう、この全てが良子の人生を熱くしていくのだから―。はたして、彼女たちが最後の最後まで絶対に手放さなかったものとは?

作品タイトル:『茜色に焼かれる』
出演:尾野真千子
和田 庵 片山友希 大塚ヒロタ 芹澤興人 笠原秀幸 泉澤祐希 前田 勝 コージ・トクダ
前田亜季 鶴見辰吾 嶋田久作 / オダギリジョー 永瀬正敏
監督・脚本・編集:石井裕也
製作:五老剛 竹内力
ゼネラルプロデューサー:河村光庸
エグゼクティブプロデューサー:飯田雅裕
プロデューサー:永井拓郎 神保友香
共同プロデューサー:中島裕作 徳原重之 長井龍
主題歌:「ハートビート」/GOING UNDER GROUND(ビクターエンタテインメント)
『茜色に焼かれる』フィルムパートナーズ:朝日新聞社 RIKIプロジェクト
製作幹事:朝日新聞社
制作プロダクション:RIKIプロジェクト
2021年/日本/144分/カラー/シネマスコープ/5.1ch R-15+
配給:フィルムランド 朝日新聞 スターサンズ

公式サイト:akaneiro-movie.com
公式Twitter:@akaneiro_movie
コピーライト:(C)2021『茜色に焼かれる』フィルムパートナーズ

全国公開中

 

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