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ジョーナカムラ、こんどうようぢ主演『アスリート~俺が彼に溺れた日々~』(7月26日(金)公開)が、7月15日(月・祝)に「第28回レインボー・リール東京~東京国際レズビアン&ゲイ映画祭~」にて公式上映後、キャスト登壇舞台挨拶を実施した。(※以下、イベントレポートを掲載)
本作は、「香港同志影展(香港レズビアン&ゲイフィルムフェスティバル)」と「台湾桃園国際映画祭」ふたつの海外映画祭への出品も決定している。
香港レズビアン&ゲイフィルムフェスティバルは今年で30回目を迎えるアジアでも最大規模のLGBT映画祭だ。台湾桃園国際映画祭は、2013年からドキュメンタリー映画を主軸に開催されている国際映画祭となる。
第28回レインボー・リール東京~東京国際レズビアン&ゲイ映画祭~ キャスト登壇舞台挨拶概要
〇日程:7月15日(月・祝)
〇場所:スパイラルホール(東京都港区南青山5-6-23 スパイラルビル3F)
〇登壇:MC: よしひろまさみち氏(映画ライター)
ゲスト: ジョーナカムラ、こんどうようぢ、田崎礼奈(notall)、いちる(Vipera)、大江崇允監督 ※敬称略
7月15日(月・祝)表参道・スパイラルホールにて、映画『アスリート~俺が彼に溺れた日々~』舞台挨拶が行われ、ジョーナカムラさん、こんどうようぢさん、田崎礼奈さん(notall)、いちるさん(Vipera)、大江崇允監督、MCとして映画ライターのよしひろまさみちさんが登壇。約350席のホールは満員御礼で、本編上映を終えて熱気冷めやらぬ中、ホール内から大きな歓声と拍手に迎えられ、舞台挨拶がスタートした。
今年1月に行われた秋葉原映画祭での上映から公式上映は今回で2回目。登壇者の挨拶を終え、早速MCのよしひろさんからナカムラさんとこんどうさんを中心に質問が…と思った矢先、MCのよしひろさん一言から話の内容は撮影秘話へと思わぬ方向に。
よしひろさん「ナカムラさんは今回のメンバーの中では一番キャリアが長いですよね。やはりお兄さん的存在として現場を引っ張っていく立場だったと思いますが」
ナカムラさん「そうですね…引っ張っていくというか…いや、確かにそうですね(笑)海辺の夕陽の中で撮影するシーンで、あの時は監督が遅れてきて。夕陽は(撮影を)待っていてくれないので、僕がカット割りしました」
大江監督「運転手さんが迷ってしまって…(苦笑)撮影が押してる中、そこをジョーさんが楽しく(笑)」
現場でも頼りになる存在だったナカムラさんの話題から、ナカムラさん演じる海堂の娘役・田崎さんへ。
よしひろさん「そんなお父さん役でしたけど、ナカムラさんと共演していかがでしたか?」
田崎さん「そうですね、まるでお父さんでした。最初は、ちょっとこわいなと思ったんですけど、お顔が(笑)でも撮影の合間でいっぱい遊んでくれて。一緒にTWICEを踊りました」
そんな田崎さんを、まるで娘を見守る父のようにやさしくみつめる中村さん。二人の掛け合いに会場は朗らかな笑い声で包まれた。
お次はトランスジェンダー・ミノル役のいちるさんへ。
よしひろさん「普段は男装ユニットでご活躍されていますが、今回トランスジェンダー役ということで、役作りなどは難しかったでしょうか?」
いちるさん「Viperaの時も、普段から〝僕〟なので。普段から女というよりも男として生きているようなものなので。今回のミノル役もトランスジェンダーで、あんまり僕と変わりなくて。役名も〝ミノル〟、僕も〝いちる〟で、台本を読んだときに『あれ?これほとんど僕じゃん』と。なので、役作りで難しかったところは、より男性に近づけることが難しかったなと。ほとんどミノルは僕なんですけど、『ミノルだったらこう考えるんじゃないか』と『ここは僕とは違うんだな』と役作りしました」
いちるさんの繊細な役作りの話から、続いて話題は監督へ。
よしひろさん「本作はジェンダーの多様性が見られますが、その企画意図やきっかけというものは何だったのでしょうか?」
大江監督「自分は脚本が完成する頃に参加したので、むしろ〝こういう題材だから〟といったことはあまり考えずにやらせていただきました。」
監督の臨機応変に対応する手腕もあり、この作品はほぼロケ、スタジオ撮影の日も含めて5日間で撮影をしたという話題から、こんどうさんは「僕は撮影4日間でした」とアプローチ(?)。
よしひろさん「こんどうさんは中高生を中心に女性のファンがたくさんいらっしゃいますが、本作に出演してのファンの方の反応はいかがでしょう?」
こんどうさん「今、若い子の間でも映画やドラマなどでLGBTQに触れる機会は多いので、皆さん抵抗なく観てくださった印象をすごく感じますが、とにかく僕の初めてのキスシーン、ベッドシーンだったので…ファンの方は『ハスハス』してくださったんじゃないかと思います(笑)」
主演のナカムラさんへ話題は戻り、そこでもまた映画製作に関する撮影秘話へ。そしてキャスト陣と新宿2丁目の深い繋がりについて。
よしひろさん「ナカムラさんはアジア映画でもご活躍されていますが、アジア映画と日本の映画撮影で、何か違いを感じましたか?」
ナカムラさん「大きな違いはないですね。ただ、アジア映画の撮影は結構ルーズで。日本はタイムテーブルがきっちりしていて時間通り進むんですけど……今回の監督は、アジア映画寄りでしたね(笑)」
(会場爆笑)(監督苦笑)
よしひろさん「なかなかないですね、5日間しかないのにルーズって。香港映画みたい」
ナカムラさん「テンパりましたね、みんな(笑)」
よしひろさん「ナカムラさんはLGBTQ当事者のご友人がいらっしゃるとのことでしたが、役作りに関しての相談などされたのでしょうか?」
ナカムラさん「相談というのはないですが、新宿2丁目で働いていた時のお客さんを思い出して、どういうタイプが海堂に合うかなと、色々な想像はしました」
よしひろさん「実際に撮影以外で2丁目にはよく行かれたんですか?」
ナカムラさん「昨日も行きました(笑)」
こんどうさん「僕も去年はよく行ったんですけど、今年はまだ3回くらい。僕自身飲むことが好きで、2丁目の方は愉快な方が多いのでとても楽しいです」
新宿2丁目の話題から、ゲイバーのママ・プリシラ役の梅垣義明さんの印象について。
よしひろさん「ゲイバーのシーンでは梅垣さんがとても良い演技をされていましたが、現場では実際どんな方だったのでしょう?」
ナカムラさん「あまり語らず、ずっと一人でいらっしゃったので、僕は最初は〝怖いな〟と感じていたのですが、いざお芝居が始まると〝うまいな〟と」
よしひろさん「(タイトなスケジュールだったので)話す時間もなくお芝居に入ったと」
こんどうさん「僕は控室が近かったのですが、すごくオーラがある方で…あまり話せてないですね。すごく重要な役を演じていらっしゃったので、すごいな…と感嘆しきりでした」
よしひろさん「梅垣さんは監督がオファーされたのでしょうか?」
大江監督「そうですね。演出に対してもすごく気さくに応えてくださるので、とても進行しやすく…時間通り〝日本的〟に進めることができました(笑)」
最後に、登壇者一人ずつ観客の皆さんに挨拶をして、今回の舞台挨拶を締めくくった。
田崎さん「すごく楽しかったです。ありがとうございました」
ナカムラさん「思った以上にたくさんのお客さんにお越しいただき、本当に嬉しいです。この作品を最後まで観ていただきまして、誠にありがとうございます」
こんどうさん「この映画はとても純愛な映画なので、皆さまの心に響くものがあればいいなと思います。映画の感想などはSNSで呟いていただければ、僕たちが、いや僕が(笑)チェックします。今日はありがとうございました」
いちるさん「こんなにたくさんの方に映画を観ていただけて、『アスリート』が広がるきっかけになればいいなと思います。LGBTQ、いろんな方がいらっしゃると思います。とてもいい映画になったので、皆さま、今後ともよろしくお願いいたします」
大江監督「本日はお足元の悪い中お越しくださりありがとうございました。これからも色々なところを回っていくと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします」
ストーリー&イントロダクション
妻子持ちで元競泳選手の航平は、ある日突然、妻に離婚届けを突きつけられる。ショックの余り、酒に溺れて迷い込んだ新宿二丁目で、ゲイの美少年・悠嵩との運命的な出会いが訪れる。男性相手にチャットボーイをする傍ら、アニメ作家を夢見る悠嵩は、病に倒れた父親にカミングアウトできずに思い詰めていた。それぞれに大きな悩みを抱える二人は、互いを必要とし支え合うかのように、戸惑いながらも惹かれ合っていく。
航平を演じるのは、映画『マンハント』など、国内に留まらず、台湾や香港、シンガポールなどで国際派俳優として活躍するジョーナカムラ。今まで、ヘテロセクシュアルであったはずが、ゲイの悠嵩に出会うことにより葛藤に揺れる心情を見事に演じ切った。また悠嵩には、原宿系モデルのジェンダーレス男子・こんどうようぢが体当たりで挑み、演技の才能を見事に開花させている。
他にも、悩み疲れ切った人たちの憩いの場となっている新宿二丁目のバーのママ・プリシラ役にWAHAHA本舗の梅垣義明が扮し、抜群の存在感ある輝きを放っている。
ストーリー
元競泳選手の海堂航平は、共働きの妻と高校生の娘と平凡な日常を過ごしていたが、ある日、突然妻に離婚届けを突きつけられる。 酒に溺れて新宿二丁目にたどり着いた航平の前に、美少年の悠嵩と運命的な出会いが訪れる。悠嵩は、チャットボーイをする傍らアニメ作家を目指しているが、病に倒れた父親に「ゲイだ」と告白できずに思い詰めていた。二人は、戸惑いながらも、いつしか性の垣根を超えて惹かれ合い、やがて肉体を交えるようになる。
航平と悠嵩は、時に愛し合い、時に傷つけ合いながら、互いの関係を深めてゆく。二人の憩いの場は、ニューハーフのプリシラがママを務める『ラパス・カフェ』であった。航平は、この店に集う様々な背景をもつ人たちと触れ合いながら、自分の“性”への価値観に葛藤し、「愛とは何か」について、思い悩み始める。一方、悠嵩は初恋の相手のアツシと再会し、元来ストレートの航平とは、相容れないことに気付いていく。その折、航平の大切な相談相手である、プリシラが倒れてしまう・・
作品タイトル:『アスリート~俺が彼に溺れた日々~』
出演:ジョーナカムラ、こんどうようぢ、田崎礼奈(notall)、中村文彦、みなもとらい、いちる(Vipera)、美羽フローラ、海崎遥斗、橋本彩花/梅垣義明
主題歌:GOW「ねぇ、だって」
監督:大江崇允
製作:吉岡智子 企画・プロデュース:大橋孝史 プロデューサー:岩村修 馬場基晴 脚本:村川康敏
撮影:三浦大輔 録音:内田達也 編集:藤本裕貴 音楽:重盛康平 脚本協力:皐月彩 撮影/演出助手:角田行平
衣裳・ヘアメイク:小倉友花 制作進行:中村光耶 メイキング:寺島明智
(2019/日本/カラー/ビスタサイズ/89分)
製作:株式会社キャナル 制作プロダクション:モバコン株式会社 制作協力:株式会社ネクシブ
特別協力:特定非営利活動法人/一般社団法人日本セクシュアルマイノリティ協会
配給:株式会社パル企画
公式サイト:https://www.athlete-movie.com/
公式Twitter:https://mobile.twitter.com/athlete_cinema?lang=ja
公式Instagram:https://www.instagram.com/athlete_movie_official/
コピーライト:(C)2019映画「アスリート~俺が彼に溺れた日々~」製作委員会
2019年7月26日より アップリンク吉祥寺ほか 全国順次公開
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