映画『デッドストリーム』オンラインティーチインイベント開催 ヴァネッサ&ジョゼフ・ウィンター監督ら登壇

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映画『デッドストリーム』8月16日公開を記念して、8月7日(水)に代々木・BROADWAY DINERにて映像制作を志す若者を対象にしたオンラインティーチインイベントが実施された。

ティーチインイベントでは、監督のジョゼフ・ウィンター、ヴァネッサ・ウィンター夫妻とプロデューサーのジャレッド・クック氏を講師として迎え、映像制作を学ぶ若者達らと交流を深めた。(※レポート内容は、以下にて掲載)

また、本作の日本公開を記念して、映画『デッドストリーム』とBROADWAY DINERのコラボレーション企画が決定。公開日前日となる8月15日(木)より、店内では、炎上系配信者の主人公ショーンと劇中に登場するグロテスクなクリーチャーたちのパネルや数々の場面写真、そして、劇中でショーンが着用していたスウェット (レプリカ)などが展示される予定だ。
本コラボについての詳細は、映画『デッドストリーム』公式X(@whereis_shawn)のほか、BROADWAY DINER公式Instagram(@broadway_diner_)にて後日発表される予定。

BROADWAY DINERとは
BROADWAY DINERは、代々木ブロードウェイに位置し、隣接するGALLERY10[TOH]と連動してART EXHIBITIONを行っているギャラリーカフェです。ARTを間近に鑑賞しながらドリンクやフードを楽しめるスポットとなっています。最新音楽から不朽の名作まで、幅広いジャンルの音楽をBGMに、食と美と音が響き合う素敵なひと時を楽しむことができます。
※現在、カフェ営業は入れ替えのためお休み
住所:〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷5-20-12 1F

オフィシャルレポート

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ヴァネッサ&ジョゼフ・ウィンター監督
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ジャレッド・クック
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Q.映画デッドストリームについてご紹介いただけますでしょうか。

ヴァネッサ・ウィンター
この作品をジョセフと二人で制作したいと思い始めたとき、まずは少人数のクルーで制作したいと思いました。二人ともホラー映画が大好きだったので、ホラー映画にしようと決めていました。コメディチックなところが多い作品ではありますが、ジョセフのDNAからきているところがあります。最初にジョセフが想起したアイデアが、今回の主人公のショーンと同じようにビビり屋な主人公が、幽霊屋敷に閉じこまれてしまうというお話でした。その話のタネをリアルタイムに見せることにこだわりました。というのも大好きなファウンド・フッテージ映画に「REC:レック」シリーズがあって、「REC:レック」の持っている勢いのようなものが好きなんです。本作も見ている人が息がつけないように、リアルタイムに展開し続ける作品にしたかったんです。あとは二人ともクレイジーなクリーチャーエフェクトが大好きなので、作品に加えたいと考え、そのためにジャレッド(本作のプロデューサー)が加わったのですが、そこで作品のテクノロジーのような人格が生まれました。ジャレッドが配信者の主人公の立場で、どのようにテックの要素を加えていこうかと考えてくれたおかけで、とてもリアルなテクノロジーのセットアップの選択をすることができました。その結果、テックの魅力を持った作品にもなりました。

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Q.ファウンドフッテージは言わずもがな、POV作品もここ最近盛り上がりを見せており、どちらも既存のファンが多数存在するジャンルだと言えます。日本でもこの2点に着目して公開を楽しみにしている人がたくさんいるのを感じています。デッドストリームは、ファウンドフッテージだけどライブ配信、POVだけどカメラ視点は主人公だけではない…など様々なアイディアやこだわりの詰まった作品で、飽和状態だと思われていたこの2つのジャンルに新しい風を吹きこんだ作品だと感じていますが、代表的なクラシックホラー作品が存在するジャンルだからこその難しさもあったと思います。あえてこのジャンルに挑戦しようと思った理由ありますか?

ジョセフ・ウィンター
ファウンド・フッテージの作品を制作する以前に、長年二人で衣装の映画を作りたいと思っていました。その願いを叶えるのであれば、数人の手を借りながら、映画の形にできるコンセプトを自分たちで作り上げて、自分たちでバリアを壊してくしかないと気が付いたんです。実用的な観点からファウンド・フッテージというジャンルを戦略的に選びました。映画作りは大変なのは皆さんご存じの通りですが、ファウンド・フッテージという形をとれば少しは楽なのかなとちょびっと舐めてはいました。ただ実際に脚本を書き始めたり、ブレインストーミングを始めたときに、皆さんに注目してもらうのであればカメラ1台では足りないなど、普通の映画のように物語を語る上で必要な要素を全て撮影できるように、複数のカメラ・カットが必要なことに気づき、どんどんと複雑になっていったので当初の想像よりも大変な撮影となりました。ジャレッドが加わったおかけで、この作品を撮るためのテクノロジーをたくさん発明してくれました。ファウンド・フッテージのジャンル自体は飽和状態だと思っていたので何か新しいものをつくるために、カメラを複数台使うこと、リアルタイムで撮影している映像を編集しているデバイスが登場することで、デッドストリームらしさを出したいなと考えました。

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Q.主人公ショーンが配信者ということもあり、屋敷の各部屋に複数のカメラを配置したり、ショーンの主観とショーンの顔のアップのカメラを使ったショットが印象的でした。この撮影手法はチャレンジングなものだったと推察するのですが、撮影中にはどんな困難がありましたか?

ジャレッド・クック
想像していたよりもはるかに大変な撮影となりました。通常のシネマ系のカメラであればその場ですぐにモニターで確認できますが、本作は基本的にGoProを使ってiPadにリンクさせ確認していました。Wi-Fiで繋いでいたので、4mくらいショーン役のジョセフが歩くとモニターが映らなくなるので、みんなで一生懸命壁にモニターを寄せて見ようとしていましたが全く見えませんでした。5分~10分くらい撮影した後にジョセフが帰ってきて、みんなで撮影したものを確認するという形をとっていたので、通常の2~3倍くらい時間がかかってしまって悪夢でした。カメラの台数は一番多くて7台。そのうち3台は暗視カメラになっていて廊下や部屋を撮影しました。主人公には3台、そのうち顔が映るものを1台、ヘッドセットを2台使用しました。実は真夏の撮影だったので、暑さでバッテリーがはがれやすかったり、ヘッドセットにつけているバッテリーは頭を激しく動かすと飛んでいってしまったりというハプニングもあり気をつけないといけませんでした。クリエイティブな面ではジョセフは演じながらも、POVカメラはジョセフがカメラマンとして全部撮影していました。どちらもこなした彼は本当にすごいと思います。時々闘いのシーンや頭がどうしてもうまく動かせないときは、私がジョセフの頭を代わりに動かすこともありました。私が映画作りで好きなことがクリエイティブな問題解決をすることです。監督夫妻がファウンド・フッテージの企画を出してくれたときに、初めはシネマのカメラで撮ろうと思っていました。物理的に難しいことが分かったときに、一眼レフやミラーレスなど色々考えましたがGoProで撮ろうとなりました。撮影監督としてはGoProは質としては好ましくありませんでしたが、最終的には本作にとってパーフェクトな絵を撮ることができました。耐水性もあるのでお風呂のシーンや、カメラが頑丈だったので闘いのシーンも問題なく撮影できました。作品にもぴったりでしたし、問題解決の作業を監督夫妻と一緒に行うことが楽しかったです。

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Q.ジョゼフ・ウィンター監督はマイケルジャクソンのスリラーのPVを観てホラー映画製作を志したとお聞きしましたが、スリラーのPVのどういったところにホラー映画への情熱をかき立てられたのでしょうか?
また、本作では本国でオマージュポスターが作成されているように、死霊のはらわた(The Evil Dead)をはじめとしたクラシックホラーへのオマージュが捧げられていると思うのですが、今作のような新しいホラー作品を作っていく上で過去のホラーの名作から取り入れていることとは具体的に何でしょうか?

ジョセフ・ウィンター
小さなころから怖い映像が好きで12月が誕生日ですが、ハロウィンに誕生日を祝うほどホラー好きでした。小さいころに親がレンタルビデオ店でマイケルジャクソンの『スリラー』を借りてきてくれて、自分のために作ってくれたのかと感じるほど怖い雰囲気が好きでした。そのビデオにはメイキングも入っていて、顔の特殊メイクをはがすメイキングを見た時に、こうやって人の手で映像は作られているんだと実感した瞬間でした。それから自分も同じことをやりたいと思い、SFXや特殊メイクなどといったフィルムメイキングに関わるようになっていきました。ただ自分の作家としてのテイストはコメディ色が強いので、『死霊のはらわた』シリーズや『キャプテン・スーパーマーケット』などが大好きです。『ガバリン』シリーズも大好きで、『ガバリン』を見たことがある方は、本作を見ていただくと影響を受けているなと見て取れると思います。

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Q.本作は予算的にミニマムな制作体制で作られた作品だとお伺いしております。
具体的にはどのくらいの予算で制作された作品なのでしょうか。
また、予算的な制約の中で感じた困難なことなどありますでしょうか。

ジャレッド・クック
ずばり12万ドルで制作しました。
ユタ州で撮影したため、ユタ州の税制対策や助成金も含まれた金額になります。ギリギリの予算感の作品ではありました。大変だったことは数日間で撮り終えたいので、そのために強烈なリハーサルを行いました。家の地下室でヘッドギアのテストもしたし、時間を無駄にしたくなかったので『デイストリーム』という作品を先に撮影しました。これはスタントやエフェクトなどを入れずにやりたい動きを撮影し編集まで行った作品になります。撮影のタイミングや何が必要なのか本番の撮影で無駄がないように。ただ結果的には本番は想像よりも倍の撮影日数がかかってしまいました。

<学生からの質問>

Q.普通の人では思いつかない奇想天外なアイデアや、クレイジーな仕掛けなどが盛り込まれていて、怖いけど面白くて癖になる作品でした。もし同じチームで次回作をつくるならどんな作品を作りたいですか?

ジャレッド・クック
この二人のためならなんでもしたいです!実は映画学校時代の仲間なんです。卒業後お互いに編集や撮影を頼んだりなんてことはありましたが、ここまでがっつり一緒に仕事をしたのは初めてでした。阿吽の呼吸が僕らの間にはありますし、僕からすると二人はホラーやコメディなどタイミングを含めて、素晴らしいストーリーテラーであるところに学びがありました。どんな作品でも一緒にやりたいと思っています。

ヴァネッサ・ウィンター
VHSシリーズである『V/H/S/99』の1本を3人で手掛けています。
現在私とジョセフが二人で書いたホラーコメディの脚本を提出中なので、いい返事がくることを願っています。

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Q.仕事でMVやCMのディレクターをしていて、映像の仕事をすればするほどホラーへの興味が出てきています。本作を見た時に強度が強い作品だと感じました。ファウンド・フッテージという構造とホラーの相性がいいと改めて感じました。ホラー映画は映像に対する原始的な興味に結びついていると感じています。配信と組み合わされると、配信自体も映像の人間の原始的な興味に紐づいているので、その二つの軸に加えて視聴者が見たいという3つの軸での強度の高い作品になっていると思います。そういった軸についてはどのくらい意識して制作されたのでしょうか。

ヴァネッサ・ウィンター
学生時代からホラー映画が好きなので、本作もホラー作品になるのは必然的でしたが、そこに配信を組み合わせることができたのは新しいかなと思います。監督として凄いなと感じたのが、ジョセフがオペレーションもしながら自分のバミリなど全部頭に入っていて毎回正しく再現できていたことです。演出家としてすごいなと思いましたし、コメディにすぐれていると感じました。ジャレッドが作品に加わることで、作品に奥行きが出たと思っています。劇中にコメントが出てきますが実はこれがすごく大変で、何度もタイミングやどれを使うのか、誰のコメントをトップにもってくるかなど試行錯誤しました。コメント自体は私たちも考えましたが、ジャレッドがたくさん手掛けていて、未だにレビューを見ていると本編よりもコメントが面白かったと書かれたりすることもあります(笑)

ジョセフ・ウィンター
制作中はテーマは正直そこまで考えていませんでしたが、ポスプロ段階になって本作のテーマはなんだろうと深く考えるようになりました。最初はただただこの時代にあったエンターテインメントをつくりたい!という気持ちがとても強かったですし、生配信・リアルタイムにこだわっていました。そういった映像は自分たちは見たことがなかったので「他の人に先にやられる前に早くつくらないと!」と考えていました。どういった映画祭に出していくか戦略的に考えるときにテーマなども考えはじめて、どこを一番見てほしいのかより深く考えるようになりました。

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※以上、オフィシャルレポートより掲載

映画『デッドストリーム』は、8月16日(金)より全国順次公開。

『デッドストリーム』作品紹介

“2022年10月、ユタ州ペイソン近郊の家で、あるインフルエンサーが自身のチャンネルでの配信中に姿を消した。”
『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』を思わせる不穏な冒頭から始まる本作は、没入必至の主観ショットと、クラシックホラー作品への愛とリスペクトが炸裂するファウンド・フッテージホラー。
主演ジョゼフ・ウィンターと妻のヴァネッサが、監督・脚本・制作・編集・音楽に至るまで二人三脚で作り上げた渾身作。彼らの狂気的なまでの情熱はSXSW映画祭で観客の心を鷲掴みにし、観客賞を受賞した。その後も各地の映画祭を席巻し、米映画レビューサイトでも支持率91%を記録するなど、コアなホラーファンはもちろん、幅広い層から高い評価を獲得した。炎上系配信者のライブ配信中に起こる恐怖体験がノンストップで襲いかかる、進化系POVホラー。

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ストーリー
炎上系配信者として大人気のショーンは、過激すぎる企画が原因でアカウントを停止されスポンサーやファンにも見放されてしまう。配信者として全てを失ったショーンはスポンサーとファンを取り戻すため、復帰企画としてある廃墟でのライブ配信を決行する。深い森の奥に佇むその廃墟は、何人もの住人を死へと追いやった”いわくつきの館”だった。ライブ配信を盛り上げるため館を荒らし、視聴者のコメントに煽られ挑発的な行動を繰り返すショーンは、館に眠る触れてはならない何かを呼び覚ましてしまう・・・

『デッドストリーム』
出演:ジョゼフ・ウィンター、メラニー・ストーン
監督・脚本:ヴァネッサ&ジョゼフ・ウィンター
原題:Deadstream
2022年/アメリカ/カラー/1.78:1/5.1chデジタル/87分/英語
配給:S・D・P
(C) MMXXII WINTERSPECTRE ENTERTAINMENT. ALL RIGHTS RESERVED.

公式サイト:https://deadstream-movie.com
公式X:https://x.com/whereis_shawn

2024年8月16日(金)新宿シネマカリテ他全国順次公開

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