『碁盤斬り』完成披露先行上映会に豪華キャスト・監督登壇 主演の草彅剛「代表作になった」

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『碁盤斬り』(5月17日(金)公開)の完成披露先行上映会が、4月23日(火)に東京・TOHOシネマズ 六本木にて行われ、草彅剛、清原果耶、中川大志、奥野瑛太、音尾琢真、市村正親、斎藤工、小泉今日子、國村隼、白石和彌監督が登壇した。

本作は、草彅が冤罪に貶められた浪人・柳田格之進役に挑むリベンジ・エンタテイメント。登壇した草彅は、撮影以来となる共演者との再会に「みんなのグルーヴがすごくいい!」とニッコリ。自分の持っているものすべてを出し切れたとも語り、「幸せな環境で映画が撮れました」と報告。また、撮影現場は作品に関わるすべての人、職人のこだわりが詰まっていたとし、「みなさんのおかげで(格之進を)ちゃんと演じられました。代表作になったと思います!」と胸を張った。

格之進の娘・お絹役の清原は「現場で草彅さんを見かけるたびに、“父上”という気持ちになって。格之進として佇んでいらっしゃって、とても支えられました」と感謝。父・草彅の背中を「追いかけられたらいいな、支えられたらいいなという思いで見つめていました。草彅さんのおかげでお絹ちゃんとしていることができたと思います」との清原の言葉に、草彅は「その言葉、一生大事にします!忘れません」と返し、父娘のほっこりトークで和ませた。

萬屋の亭主・萬屋源兵衛役の國村は「タイトルにもあるように碁盤を挟んだシーンがたくさんあります。碁がテーマでもありますが、碁のシーンを通して、格之進の性格を伝えていくという意味合いもある作品です。碁のシーンで格之進の中身が変わっていくのを感じられると思います」と笑顔でアピール。

萬屋の手代・弥吉役の中川は「すごくピュアで真っ直ぐな武士の子。小さい時に源兵衛に拾ってもらい、息子のように育ててもらった青年です。映画の中で起きる事件に大きく関わるという役どころ。囲碁がベースになっていますが、とても親近感のある、身の回りで起きるような出来事を描いた作品です。弥吉のポジションは苦しいけれど、応援したくなるような弥吉になればいいなと思いながら演じました」と振り返った。

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音尾が演じた萬屋の番頭・徳次郎はトラブルの発端となる役どころでいわばトラブルメーカー。中川から「あの人のせいです!」と指をさされると、 音尾が「トラブルを起こして申し訳ありませんでした」と詫びるなど、トークのコンビネーションで会場を沸かせた。

また、草彅は國村との共演シーンについて「春のシーンだったけれど、実はすごく寒くて。映像では綺麗に映っているけれど本当は寒いんです!」と撮影時の裏話を暴露。國村が「きっと寒かったんやろうな、って思いながら観てください」と舞台挨拶後に鑑賞予定の観客に呼びかけると、草彅は「僕(格之進)と國村さん(源兵衛)のラブストーリーにも注目してください!」と本作のおすすめポイントを伝えた。

続いて、格之進と因縁のある武士・柴田兵庫役の斎藤については「ずっとかっこいい!」と絶賛。町の親分・長兵衛役の市村については「いつも元気ですごい。役者として見習いたいので、健康法を教えてくださいと訊いたら、親が元気なので、と言われて(笑)。遺伝だからって。元も子もない!」とまさかの回答を明かし、彦根藩の藩士・梶木左門役の奥野については「ずっと途方に暮れていた」と撮影現場での様子をレポートした。

「役柄としては非常にクソ野郎です…」と小声で話した斎藤の役作りは「正義への考え方」だと解説。正義の反対は悪ではない。もうひとつの正義という気持ちで兵庫なりの悪を演じたとし、格之進役の草彅とは「最小限の動きの競技である囲碁と殺陣。静と動、二つの対峙をやらせてもらいました。どんなに熱を沸騰させた状態でいても、格之進と対峙すると水が変わるというのでしょうか。研ぎ澄まされた空間になってしまう。そういう格之進に静かに鳥肌を立てながら撮影していました」と語った。

また、奥野は「格之進に常につきまとっている役。格之進が実直で、健気で、武士らしい姿を見せてくれるので、全幅の信頼をおきながら、ただただついていく。彼の背中をただただ執拗に追いかける役です」と独特の表現で笑いを誘った。

そして、草彅とは29年ぶりの共演となった小泉は「まだ剛くんが20代前半だった頃。少年っぽさが淡く残っていた時にテレビドラマで共演して。放送が始まって剛くんのキャラクターが人気になって、出番が増えていき、キャラクターが大きくなっていったのを覚えています」としみじみ。「当時から演じることを楽しんでいたし、すごく素敵でした。久しぶりにお芝居を一緒にしたけれど、背中が素敵で。主役としてすべてを背負って引き受けている姿に感動しました。この背中の役に立ちたいと思いながら、お庚という役を一生懸命演じました」とコメント。

これを受け、草彅は「キョンキョン大好きです!」と答え、17年ほど前に小泉からプレゼントされたTシャツにサインをしてもらったエピソードを明かし、「和柄で、今回の作品に合っていて。撮影中の2週間、パジャマにしてました、洗わずに(笑)」と語った。

市村と草彅は「いつか一緒にミュージカルを!」という話で盛り上がったといい、本イベントで草彅がその話を続けようとしたところで、市村が「今日は『碁盤斬り』の話をしましょう!」と脱線を防ぐフォローを見せ、笑わせた。

本作で時代劇に初挑戦した白石監督は「日本の映画史は時代劇とともに発展しました」と切り出し、「スマホの寄りを撮らなくていいなど、(現代劇とは違う)発見がいろいろとありました。今後もぜひ、時代劇に挑戦したいです」と充実感を漂わせる。こだわったのは江戸時代の光源だとし、限られた光源でどれだけの表現ができるのか、かなり攻めたとも話していた。さらに「普段はフレームからはみ出るような荒々しい映画をと思っているけれど、今回は美しい映画をという思いがありました」と初時代劇への見せ方にも触れ、注目してほしいポイントを語った。

また、作品にちなみ“復讐したいこと”を尋ねられた草彅は「今日の舞台挨拶をもう一回やり直したい。リベンジしたい(笑)」と、ここまでの自由なトーク展開を苦笑い。それに対し、清原が「では、私はそのリベンジを応援します!」と気合いを見せると、草彅は「清原さんはちゃんとしてたよ」と優しく返答。「これだけ(キャストの)みんなが集まるのは最初で最後かもしれないのに…」としながらも、「映画をたくさんの人が観てくれたらリベンジできるかも!」と今後もイベントが開催されることを願いつつ、より多くの鑑賞を呼びかけた。

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最後の挨拶では、SNS投稿時の「#(ハッシュタグ)」を「#碁盤斬り」もしくは「#ごばんぎり」と発表。「漢字は難しいから、ひらがなでもいいです。ご飯じゃないよ、ごばんだよ。このフレーズ気に入っているけど、いまいちウケなくて…」としながらも、最後まで映画を宣伝していた。

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ストーリー
浪人・柳田格之進は身に覚えのない罪をきせられた上に妻も喪い、故郷の彦根藩を追われ、娘の絹とふたり、江戸の貧乏長屋で暮らしている。しかし、かねてから嗜む囲碁にもその実直な人柄が表れ、嘘偽りない勝負を心掛けている。ある日、旧知の藩士により、悲劇の冤罪事件の真相を知らされた格之進と絹は、復讐を決意する。絹は仇討ち決行のために、自らが犠牲になる道を選び……。父と娘の、誇りをかけた闘いが始まる!

『碁盤斬り』
出演:草彅剛
清原果耶 中川大志 奥野瑛太 音尾琢真 / 市村正親
立川談慶 中村優子
斎藤工 小泉今日子 / 國村隼
監督:白石和彌
脚本:加藤正人
音楽:阿部海太郎
小説「碁盤斬り 柳田格之進異聞」加藤正人 著(文春文庫)
製作総指揮:木下直哉
エグゼクティブプロデューサー:飯島三智 武部由実子
プロデューサー:赤城聡 谷川由希子 ラインプロデューサー:鈴木嘉弘 協力プロデューサー:根津勝
撮影:福本淳 美術監督:今村力 美術:松﨑宙人 照明:市川徳充 録音:浦田和治 装飾:三木雅彦 上田耕治 編集:加藤ひとみ 音響効果:柴﨑憲治
キャスティング:田端利江 VFXスーパーバイザー:小坂一順 衣裳:大塚満 メイク床山:山下みどり スクリプター:中須彩音 制作担当:相場貴和 助監督:松尾浩道
製作:木下グループ CULEN
企画:フラミンゴ
制作プロダクション:ドラゴンフライエンタテインメント
配給:キノフィルムズ
(C)2024「碁盤斬り」製作委員会

公式サイト:https://gobangiri-movie.com
公式X:https://twitter.com/gobangiri_movie

5月17日(金)全国公開

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