ドラマ「山田孝之の東京都北区赤羽」(15)で絶妙なコンビネーションを見せ、「山田孝之のカンヌ映画祭」『映画 山田孝之3D』(17)の2本では、自由な映像表現で映画ファンを驚愕させた俳優の山田孝之と監督・山下敦弘。そんな盟友コンビによる待望の劇映画『ハード・コア』が11月23日(金・祝)に公開された。
本作は、90年代に漫画雑誌「グランドチャンピオン」で連載され、多くの読者の共感を呼んだ伝説のコミック「ハード・コア 平成地獄ブラザーズ」(作:狩撫麻礼、画:いましろたかし)の待望の映画化。10年前に本書を読んで「男たちの結末に泣いた」という山田と20年近く前に愛読していた山下監督。映画化を夢みていた念願の企画が、ふたりがそれを表現するのに相応しい年齢になったいま、最高の形で具現化されます。30年近く前の男たちの狂おしくも熱いドラマが、生身の人間に命を吹き込まれてスクリーンで蘇る。
そしてこの度、本作の公開を記念して、12月7日(金)にヒューマントラストシネマ渋谷にて“祝・公開記念!!『ハード・コア』本編+メイキング上映イベント”が行われ、権藤右近役を演じた主演の山田孝之、右近が思いを寄せる水沼多恵子を演じた石橋けい、本作のメガホンをとった山下敦弘監督、メイキング監督を務めた宮本杜朗が登壇した。
最初にこのメイキング上映イベントが開催されたいきさつについて山田は、「壮絶な現場や、どのシーンを本編から落とすかどうかを話し合いをしている様子をぜひ表に出せたらいいなと思っていました。上映会が実現できて良かったです」と本作を多くの人に届けたいという思いとイベント実現への喜びを語った。
石橋は、父から“映画、面白かったよ!”と興奮交じりに電話があったというエピソードを披露。妖艶な役を演じた石橋は嬉しい反面複雑な心境であることを語った。メイキング映像を見た山下は「撮影時を振り替えると未だに大変だったと感じるが、客観的に見ると、楽しそうに撮影している」と撮影時の自分について語り、重ねて宮本も「まだ映画が上映されているこの時期にメイキングを見てもらえることが本当に嬉しい」と両監督の本作への力の入れ方が観客にも伝わる胸が熱くなる場面も。
宮本から、現場にメイキングのカメラが近くにいたら邪魔になるかと聞かれた山田は、「気になるときは気になるけど。研ぎ澄まされていればカメラ100台いても大丈夫」と答えた。
また「山下監督、ハード・コアで燃え尽きちゃってるって噂がありますけど…」と山田が山下をいじるなど、2人の仲の良さが垣間見えるやり取りには会場のファンも大興奮。山下は最後に「宮本くんが作ったメイキングをまたほかのとこでも上映していきたいです!」と熱い気持ち溢れるコメントでイベントを締めくくった。
ストーリー
現代日本―。都会の片隅で細々と生きる権藤右近(山田孝之)はあまりにも純粋で、曲がったことが大嫌いだ。間違いを正そうとする自らの信念をいつも暴力に転嫁させてしまうため、仕事も居場所もなくしてきた。そんな右近の仕事は、山奥で怪しい活動家の埋蔵金探しを手伝うこと。共に働く牛山(荒川良々)だけが唯一心を許せる友人だ。二人を見守るのが、右近の弟・権藤左近(佐藤健)。一流商社に勤務するエリートだが、腐った世の中にうんざりし、希望を失っていた。ある日、そんな彼らの前に、謎の古びたロボットが現れ、男たちの人生が一変するような一大事が巻き起こる。
作品タイトル:『ハード・コア』
出演:山田孝之 佐藤 健 荒川良々 石橋けい 首くくり栲象 康すおん / 松たか子
監督:山下敦弘
脚本:向井康介
原作:狩撫麻礼・いましろたかし「ハード・コア 平成地獄ブラザーズ」(ビームコミックス/KADOKAWA刊)
音楽:Ovall(Shingo Suzuki mabanua 関口シンゴ)
エンディングテーマ:Ovall「なだらかな夜feat. Gotch」(origami PRODUCTIONS)
制作プロダクション:マッチポイント
配給:KADOKAWA
公式サイト:hardcore-movie.jp
コピーライト:(c)2018「ハード・コア」製作委員会
全国にて上映中!!