アカデミー賞作品賞受賞『ムーンライト』や『レディ・バード』など次々に話題作を世に送り出し、気鋭の映画製作スタジオとして脚光を浴びているA24が贈る、今最も輝いている若手俳優ティモシー・シャラメ主演の青春映画『HOT SUMMER NIGHTS/ホット・サマー・ナイツ』が8月16日(金)より新宿ピカデリーほか全国ロードショーとなる。この度、本作の公開を前に、漫画家・コラムニストの辛酸なめ子さんと映画・音楽ジャーナリストの宇野維正さんによるトークイベントが開催された。
映画『HOT SUMMER NIGHTS/ホット・サマー・ナイツ』 公開記念トークイベント
日程:8月5日(月) 18:30~18:50
登壇者:辛酸なめ子さん(漫画家、コラムニスト)、宇野維正さん(映画・音楽ジャーナリスト)
場所:ユーロライブ
大きな拍手の中、場内に登場した辛酸さんと宇野さん。イベントが始まると「この映画ももちろんそうなんだけど、数年前から、ずっと“A24”という海外の配給会社を注目していました。この会社は青春映画やホラー映画を中心に作品を配給していて、いまや大注目の映画ばかり。」と、本作へ寄せる期待が高いことを明かしつつ、早速、映画ジャーナリストとして活躍する宇野さんの解説が。辛酸さんは「若者が道を踏み外す映画を作るのが得意なんですね(笑)」と冗談交じりにコメント。場内の笑いを誘いながら、「とにかくキービジュアルやシーン一つひとつがおしゃれ。うまいな、と思います。」と映画の世界観やそれを壊さないビジュアルなどにも触れ、独自の視点で映画の魅力を明かした。その言葉に対し、「SNSやミレニアル世代に向けたマーケティングがうまいんだよね。今、海外で映画作りを学んでいる若い人たちは、こぞってこの会社で映画を作りたいと思っているんだって。」とすかさず宇野さんがその背景を説明するなど、抜群の相棒っぷりでトークイベントがスタートした。
「ミレニアル世代に向けて」という宇野さんのコメントを聞いた辛酸さんは「でも、この映画は若者限定ではなくて、上の世代にも向けた映画だなと思ったんです。」と語ると、宇野さんは「90年代が舞台だから、ちょうど僕や辛酸さんと同世代の青春が描かれているんだよね。映画の舞台は91年で、主人公のダニエル(ティモシー・シャラメ)は74年生まれという設定かな。」と明かすと、「まさに、私も74年生まれです。」と主人公と辛酸さんが同い年であることが明らかに。しかし、映画の中で描かれるキラキラした青春やスリリングな体験とはあまり縁がなかったそうで、「こんな青春はなかったですけどね。」とピシャリ。劇中、ダニエルの初恋相手として登場し、町一番の美女でもあるマッケイラがよく着ているホットパンツを例に出し、「ホットパンツがはけるかどうかで青春って変わるものなんですね。私は、自分が経験できなかった青春を映画の中で擬似体験していました。」と辛酸さんならではのユニークな語りに場内には笑いが。逆に、「男性だと、街一番のワルとして登場するハンター(アレックス・ロー)へ憧れを抱くんでしょうか?」という辛酸さんからの問いかけに、宇野さんは「確かに、年上のアニキに対する憧れは分かるな。今大人気の海外ドラマ“ストレンジャー・シングス”でもあるよね。このドラマは80年代が舞台だけど、今、80年代とか90年代って一種のブームになっているのかも。しかも、映画のタイトル通り、<ホット・サマー・ナイツ(熱帯夜)>が続いているこのタイミングで映画が公開されるって!!」と、今まさに乗り乗ったタイミングで公開される注目の映画であることをPRした。
さらに、本作で主演を務め、今や世界中を虜にする俳優ティモシー・シャラメの話になると、辛酸さんは「ギリシャ彫刻のような端正な顔立ちはもちろんだけど、少年っぽさが残りつつ、悩んだり、号泣したり、堕ちていく姿がとても魅力的ですよね。パンイチの体育座りも彼ならずっと観ていられるというか(笑)」と冗談を交えつつ、シャラメの独特の魅力を力説。「今や、世界中の名だたる監督たちが彼と一緒に仕事をしたいと思っているんじゃないかな。もしかしたら、ザ・青春映画でこういったインディーズの作品に出るのはこれが最後かも・・?」と青春×インディーズ映画への貴重なシャラメの出演を振り返った。
最後に、「シャラメだけじゃなくで、ハンター役のアレックス・ローやマッケイラ役のマイカ・モンローなど、他にも魅力的な俳優さんがたくさん。90年代だからこそ、SNSやスマホがない時代の、一期一会の青春が描かれている映画です。すべては経験。強烈な体験も老後に思い出して、きっとそれを楽しめるはず。」と映画の魅力明かす辛酸さん。宇野さんも「なんとなく、大学時代の夏休みを思い出しました。熱くてボーッとする中で、若いからこその過ちを犯してしまう若者たちが描かれた映画。本編を楽しんだあとは、真夏の夜に繰り出して、ぜひ青春を経験してください」とトークを締めくくり、熱帯夜に開かれたトークイベントは幕を閉じた。
イントロダクション
物語の舞台は1991年、愛する父親を亡くし、立ち直れない少年の人生を大きく変えた、ひと夏の経験。美しい海辺の町での初めての恋、クールで危険な仲間との友情、裏切り。きらめくような一瞬の夏は、最大級のハリケーンの到来とともに、劇的な結末を迎えることになるー。『君の名前で僕を呼んで』で一躍その名を世界に轟かせたティモシー・シャラメのほか、『イット・フォローズ』のマイカ・モンロー、新進俳優アレックス・ローら若手実力派俳優が結集。監督はこの作品で長編デビューを果たしたイライジャ・バイナム。キャスト・スタッフともにミレニアル世代の才能が贈る本作は、まさに<HOT SUMMER NIGHTS/ホット・サマー・ナイツ(熱帯夜)>にこそ観たい90年代のきらめきが詰まった青春映画となっている。
ストーリー
1991年、最愛の父の死の痛手から抜け出せないダニエル・ミドルトンは、叔母の家で夏を過ごすため、海辺の小さな町ケープコッドにやってくる。美しい海浜でのバカンスを求めてやってくる都会人とも地元民とも馴染めないダニエルは、地元ではワルで有名なハンター・ストロベリーとつるむように。複雑な家庭の事情を抱えているハンターだが、妹のマッケイラを守ることには命をかけていた。「妹には近寄るな」とのハンターの言葉に怯えながらも、ダニエルは町で一番の美女マッケイラと密かに逢瀬を重ねるようになる。秘密のデート、初めてのキス、ダニエルにとって心から自分を解放できるひとときだった。だが、ダニエルのきらめくような一瞬の夏は、最大級のハリケーンの到来とともに、劇的な結末を迎えることになる。
作品タイトル:『HOT SUMMER NIGHTS/ホット・サマー・ナイツ』
出演:ティモシー・シャラメ、マイカ・モンロー、アレックス・ロー、ウィリアム・フィクナー
監督・脚本:イライジャ・バイナム
原題 :Hot Summer Nights
2018/アメリカ/英語/107分/シネマスコープ/5.1ch
配給協力:コピアポア・フィルム PG-12指定
配給:ハピネット
公式サイト:hot-summer-nights.jp
コピーライト:(C)2017 IMPERATIVE DISTRIBUTION, LLC. All rights reserved.
8月16日(金)より新宿ピカデリーほか全国ロードショー
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