福島県いわき市に実在するスパリゾートハワイアンズのダンシングチーム、通称〔フラガール〕。そのフラガールの新入社員・夏凪日羽(なつなぎ・ひわ)と同期の仲間たち、彼女たちを取り巻く人々との絆を描くオリジナルアニメ映画『フラ・フラダンス』(12⽉3⽇(⾦)公開)のティーチインイベントが東京国際映画祭にて実施され、水島精二総監督が登壇した。
『フラ・フラダンス』東京国際映画祭ティーチインイベント
■日時:11月6日(土) 16:40~17:10
■場所:TOHOシネマズシャンテ
■登壇者:水島精二総監督
水島総監督が、観客のあたたかな拍手に迎えられ登壇。
本作の企画に携わった経緯について、「始まりは、「ずっとおうえんプロジェクト 2011+10」のひとつで、“フラダンスを踊っている女の子たちの映画をつくりたい”というのがありました。そのお題があったので、そこから実際に現地にロケハンに行って、その中で得たダンサーや街の人、ハワイアンズの方達への取材を元に、“お仕事もの”にすることが、企画の趣旨にあったものが作れるなと思い、今の企画にまとまりました。元々、僕が周防監督の作品が好きで、「ファンシィダンス」や「シコふんじゃった。」など、みんななんとなく知っているけどあまり知らない題材で、そういう題材と共に主人公の描き方がとても面白いと思って、“お仕事もの”に憧れていました。」と説明。
吉田との脚本作りについて聞かれると、「シナリオライターが決まる前にロケハンに言って、“お仕事もの”にするというところで僕の手応えがあったので、そこからどんなキャラクターにするかなどのメモを作って、それを吉田さんに共有して提案して、脚本の骨格を再構築していたので、非常にスムーズに脚本つくりができたなと感じてています。僕のメモ自体は情報量が多いわけではなかったので、僕のメモのコメディ調が強かったものを、的確に最初のプロットから打ち返していただいたので、初手から信頼できるな、そりゃあお仕事のオファーいっぱいくるよな(笑)、と初めから感じられるようなお仕事をしてくださいました。」と語った。
また、作画に関して尋ねられると、「コントロールできるという自負があったので、作画とモーションを両方使うのが良いと思っていました。モーションをとってさらに手付けを直していくのですが、例えば練習中のシーンなどは3Dだと難しいので、作画で行ったり、他のステージでの動きはモーションキャプチャーではないのですが、ダンスをした動画を活用したり、と枠を決めてつくりました。」と語った水島総監督。
また、キャラクターの描き方に関しても、「日羽は主人公としては物語をひっぱるようなタイプではないですが、応援したくなるような、不安さみたいなものを抱えている、どこにでもいるようなキャラクターというところが重要だと思っていました。強さも弱さもあるキャラクターを描いて、アニメならではのキャラクターではあるが、等身大であるということを意識しました。」と話す総監督は、好きなシーンについて「日羽にまつわるところは描きたかったところが描けていると思います。高校に登校するシーン、高校の同級生と話しているところ、こういったシーンはダンサーの日羽ではない時に、日羽がどんな子であるか、ということを描くのにコントラストがうまく作れたと思っております。」とコメント。
ここで会場の観客からの質問に答えることに。
「ハワイアンズや水族館などの場所はどうやって決められたのか?」という聖地巡礼をしたいという熱い観客からの質問に、水島総監督は「取材の時にフィルムコミッションの方々に場所として映えるかというのは聞いていましたが、完全に僕と吉田さんが決めました。回った時には色々アイデアを持っていましたが、あまりにもありすぎると観光っぽくなってしまうので、結局ロケーションのシーンを落としたくらいです。とても素敵な場所なので、是非いわき市にお越しください!」と回答。
「ハワイアンズをうまく再現されていて、社長さんも写真通りでびっくりしました!(笑)日羽の失敗のエピソードなのですが、ハンガーで失敗してしまったところはどのように思いついたのか?」という質問には、「本当に過去にあったことのようです。取材の時に知りまして、映画オリジナルの部分もありますが、ロケハンの成果です。」という答えには会場から驚きの声が上がり、大盛況のままイベントは幕を閉じた。
ストーリー
新入社員、夏凪日羽。
志望動機「みんなに”笑顔”を届けたい。」
福島県いわき市に暮らす高校生・夏凪日羽。卒業後の進路に悩む日羽は、かつて姉・真理が勤めていた「東北のハワイ」こと「スパリゾートハワイアンズ」のポスターを見て衝動的に、新人ダンサー=フラガールの採用試験に応募する。未経験ながらも採用された日羽は、鎌倉環奈、滝川蘭子、オハナ・カアイフエ、白沢しおんたち同期と共にフラガールへの道を歩み始めるが、個性豊かすぎる5人の足並みはそろわず、初ステージで、ある大失敗をしてしまう。「史上最も残念な新人たち」と呼ばれ、落ち込む彼女たちだったが、恋、ダイエット、そしてフラ…と、いいことも辛いことも分かちあいながら、フラフラしながらも絆を深めていく―――。それぞれの想いを胸に彼女たちは今日もステージへ。笑いあり涙ありの新人フラガール成長物語。わたし、”フラ”を仕事にします。
作品タイトル:『フラ・フラダンス』
総監督:水島精二「鋼の錬金術師」「機動戦士ガンダム00」
監督:綿田慎也『劇場版 アイカツスターズ!』「ガンダムビルドダイバーズ」
脚本:吉田玲子「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」『きみと、波にのれたら』
キャラクターデザイン:やぐちひろこ「アイカツ!」「UN-GO」
美術監督:日野香諸里『映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』『ひるね姫 知らないワタシの物語』
色彩設計:大塚眞純「アイカツ!」『サイダーのように言葉が湧き上がる』
撮影監督:大神洋一「アイカツ!」「COWBOY BEBOP 天国の扉」
編集:坂本久美子「アイカツフレンズ!」「おそ松さん」
音響監督:木村絵理子『ペンギン・ハイウェイ』「機動戦士ガンダムUC」
音楽:大島ミチル「鋼の錬金術師」「のだめカンタービレ」
主題歌:フィロソフィーのダンス「サンフラワー」
制作:BN Pictures「アイカツ!」「銀魂」
配給:アニプレックス
公式サイト:https://hula-fulladance.com
公式twitter:https://twitter.com/hula_fulladance
コピーライト:(C)BNP, FUJITV/おしゃれサロンなつなぎ
12月3日(金)より全国ロードショー
【「ずっとおうえん。プロジェクト 2011+10…」について】
「ずっとおうえん。プロジェクト 2011+10…」とは、フジテレビがパートナー各社(アニプレックス、イオンエンターテイメントなど)と共に取り組んでいるアニメプロジェクトの名称です。
東日本大震災から10年の節目となる2021年に、岩手県、宮城県、福島県をそれぞれ舞台とするアニメ作品をお届けすることにより、多くの方にその舞台となる地を訪れていただき、創生の息吹、自然の美しさ、文化の深さ、食の豊かさなどの地域の魅力に触れていただくきっかけとなれば…との願いを込めて、立ち上げたプロジェクトです。
「忘れない」ことの大切さをあらためてここに…。
■「ずっとおうえん。プロジェクト 2011+10…」公式サイト
https://zutto-ouen.com/
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