大学生たちが奨学金制度やパパ活問題に直面するリアルを描く青春映画『威風堂々~奨学金って言い方やめてもらっていいですか?』(8月30日公開)の完成披露イベントが8月17日に都内映画館にて実施され、主演の池田朱那、共演の吉田凜音、簡秀吉、田淵累生、小野匠、そしてなるせゆうせい監督が参加した。
奨学金を借りて大学に進学する道を歩む唯野空役の池田は「奨学金という身近な問題を扱っているので、演じる上では皆さんに共感してもらえることが課題でした。なるべく等身大の女の子でいようと思いました」と紹介。シリアスなテーマを描いた作品ではあるが、コミカルなシーンもあるという。
池田は「レストランのシーンで可愛い洋服にチェンジする際に、監督から『ブルース・リーで(のようにドアから)出てきて』と言われた。そのシーンの前にお兄ちゃんに20万円を借りるというシリアスな場面があったので、まさかその後にコミカルなシーンになるとは思わず…」と振り返り、また撮影が昨年の夏に行われたことについては「冬の設定のシーンではコートを着たまま走って汗をかいた。そこから体が冷えて寒くなってしまい『コートをください!』となりました」と苦労を明かした。
九頭竜レイ役の吉田は「男勝りな性格で先輩として唯野空に色々と教え込む役柄。声のトーンを意識しましたが、普段はもう少し可愛い声です」と照れ笑い。
典型的ダメ男・蛭間拓人を演じた簡は「普段の僕自身は完璧な男なので…」と笑わせつつ「友人たちにダメ男の特徴を聞きながら、作品にとっての良いアクセントになればいいなと。最低な男ですが演じていて楽しかったです」と手応えを得た様子を見せた。
奨学金をクラウドファンディングで返済するツワモノ・水江聡太役の田淵は「監督から『チェ・ゲバラのように』と言われたときは難しいオーダーだなと思った。今死ぬならば今何が出来るのか?という意思を芯に持ちながら演じました」と回想。
一方、空の兄・唯野ユウ役の小野が「だいぶ人間味のない冷たいお兄ちゃん。ドギマギしながら演じました」と恐縮すると、妹・池田は「私が心理学が好きだと伝えたら、心理学の本の一部をわざわざコピーして渡してくれました」と優しい人柄に感謝していた。
また作品の内容にちなんで「気合が入る一曲」をそれぞれ発表。
池田は「NiziUさんの『Step and a step』は落ち込んでいる時によく聴きます」、吉田は「中島みゆきさんの『ファイト!』。背中を押されます」、簡は「僕は吉田凜音さんの『文句BOO』が一番いい」とコメント。一方、アニメ『メジャー』に影響されて「アニメのシーンからインスピレーションを受けてトイレで聴いている」と田淵がアントニン・ドヴォルザークの『新世界より』をチョイスすると、小野も「僕も小学生の頃に親戚のおばさんにもらった『新世界より』を勉強の時に聴いていた。まさかここでドヴォルザークが繋がるとは…」と偶然の一致に驚きを見せる場面も。
最後に、なるせ監督は「これまで社会性を含んだエンターテインメントを作り続けてきましたが、コロナ禍で奨学金の問題やトー横キッズの問題に関心を抱きました。劇場公開は8月30日からスタートするので拡散してください」とメッセージを送った。池田は「クラウドファンディングにも沢山ご協力いただき、本当に嬉しいです。身近にいる様々な世代の方々に作品を勧めてもらえたら嬉しいです」と観客に呼び掛けていた。
さらに、8月31日(土)には池袋HUMAXシネマズにて公開記念舞台挨拶の開催が決定したことが発表された。登壇するのは池田朱那、吉田凜音、簡秀吉、遠山景織子、近江谷太朗、なるせゆうせい監督、そしてMCはあまりかなりが務める。
8月17日(土)より、チケットぴあにて先行予約が開始している。
映画『威風堂々~奨学金って言い方やめてもらっていいですか?~』は8月30日(金)より全国順次公開。
『威風堂々~奨学金って言い方やめてもらっていいですか?~』
出演:池田朱那 吉田凜音 簡秀吉 田淵累生 小野匠 光徳瞬 是近敦之 あまりかなり 高木ひとみ〇 遠山景織子 近江谷太朗 他
監督・脚本:なるせゆうせい
配給:株式会社トリプルアップ
(C)映画「威風堂々」製作委員会
公式サイト:https://www.ifudodo.com/
公式X: https://twitter.com/ifudodo_movie
8月30日(金) ヒューマントラストシネマ渋谷、池袋HUMAXシネマズを皮切りに全国順次公開