第56回シッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭のORBITA(オービタ)部門を締め括るクロージングイベントが現地時間の10月13日(金)19時より開催され、『怪物の木こり』のワールドプレミアに、主演の亀梨和也と三池崇史監督が登場した。
シッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭は、世界三大ファンタスティック映画祭の一つとして知られる歴史ある映画祭。『怪物の木こり』は、スリラー・サスペンス・アクションなどの作品がセレクトされるORBITA部門と、アジアの新作のショーケースであるFocus Asia部門の2部門に出品された。
ワールドプレミア前には現地メディアによるフォトセッションと記者会見に臨んだ亀梨と三池監督。取材前にはシッチェスの街並みを散策するなど、街の空気を感じた亀梨は「この滞在期間、シッチェス映画祭の空気感を存分に感じたいと思います。自分としても、この『怪物の木こり』という作品と三池監督にせっかく連れてきていただいた舞台なので、しっかりとたくさんの方たちの印象に残れるように過ごしていきたいです。ここ最近、結構激しめのスケジュールの中で生きているので、そんな刺激的な時間の中で、ときにはこうやって街の空気を感じられる時間がすごくご褒美だと思っているので、贅沢に楽しみたいなと思います。いま細胞、うずいています。しっかり目覚めましたから」と意気込みをコメント。初めてのシッチェス映画祭への参加に期待を高鳴らせていた。
そしていよいよレッドカーペットの時間となり、亀梨は光沢のある鮮やかな黒いスーツで三池監督とともに登場。実は今回、事前に用意していた亀梨の衣装が空港にてロストバゲージとなり、映画祭前に衣装を急遽現地で用意することになるハプニングも発生。スペインの地で、自身で選んだ衣装に身を包み、レッドカーペットに登場した亀梨は「日本は12月1日に公開なので、ひと足先にワールドプレミアという形で、初めて関係者以外の方たち、それも世界の方のリアクションを感じられるというのは本当に貴重ですね。ドキドキしますし、ちょっとそわそわもします」とコメントし、詰め掛けたファンとの交流を楽しんだ。
三池監督も「映画ファンが集まる映画祭だからハードルは高いんですけど、でもエンターテイメントですから。みんな『これはどういうもんだ』っていう点数つけに来てるわけじゃないので。どうやってこの映画を見て楽しもうかという、そういう人たちなので、きっとそういう人たちに楽しんでもらえる映画だと思います」と、久々のシッチェスの地を噛みしめるように、映画祭の魅力を語った。
その後、亀梨と三池監督は上映前のステージに大歓声を受けながら登壇。亀梨が笑顔で、「Buenos dias! Mucho gusto. Me llamo Kazuya Kamenashi(こんにちは!はじめまして。私は亀梨和也です)」とスペイン語で挨拶すると会場からは歓声があがった。亀梨は「今回三池監督と共に、『怪物の木こり』という作品でこのシッチェス映画祭に来られたこと、本当に光栄に思っています」と満員の会場を見渡し、シッチェスのファンを前に喜びを噛みしめた。
三池監督は、「シッチェスでは毎年のように僕の映画を上映していただいて本当に感謝しています。自分の最新作をここでワールドプレミア、世界で一番最初にシッチェスの観客の皆さんに観てもらえることを本当に幸せに感じています。楽しんでいただけるように願っています」と挨拶。
亀梨は「監督が作り上げてくださった素敵で豊かな映像の中に、それぞれのキャラクターの心情の変化、生きるとは何か、人とは何か、自分とは何か、観ていただいた後に、皆さんに何かを持って帰っていただける映画になっていると思います。こうしてワールドプレミアで、この場に立たせていただいていることを本当に光栄に思います。皆さんぜひ楽しんでください!Gracias!(ありがとう!)」と上映を心待ちにする多くの観客に対してコメントし、上映がスタート、終了後は拍手喝采となった。
上映終了後、観客と一緒に本編を鑑賞していた亀梨と三池監督は、シッチェス映画祭の圧巻の景色に「すごく緊張しましたね。上映中に一つ一つリアクションがあり、この作品は物語の展開をしっかり集中して観ていただくことによって、さらに楽しめる作品だと思うので、みなさん本当に集中して観てくださっていたのかなと思います」と興奮冷めやらぬ中コメント。さらに上映中の観客のリアクションに対して亀梨は「最後の方は本当にネタバレなので言えないですけれど、一番最後、この物語がずっと積んできたもののクライマックスのようなところは、ぶわっと沸いてくれていたので。あそこは鳥肌が立ちました」と感無量。
三池監督も「シッチェスのお客さんってお祭りみたいに、ストーリーとかそんなことよりも楽しめるところでワイワイやるっていう感じなんだけれど、今回は真剣に見ていて。こんなにスペインの人も真剣に映画を見てくれるんだっていう感じがあって(笑)。最後に起こった拍手も、楽しんだというより、いい物語を観た、いい映画を観たっていう、あったかい拍手で。普段とは違うリアクションだったんですよね」と確かな手応えを感じていた。
最後に、日本での公開を待つファンに向けて、三池監督は「ちゃんと作品を届けられて、受け取ってくれる人たちもいたので、自分の仕事としてはこれで半分は終わって。12月1日から皆さんに日本の皆さんにできるだけたくさんの方に観ていただきたいです。これはビジネス的なところではなくて、いい物語なので。良い芝居もしているし、みんな素晴らしいので。物語もいいし。是非それは心から味わっていただきたい、と心から思っています」とコメント。
亀梨は「とにかく本当に劇場でぜひ楽しんでいただきたい作品になっております。映画を観終わった後に、観た方同士でお話をしてもらえるような作品になっていると思いますし、何か感じ取ってもらえることもたくさんある作品に仕上がっております。ぜひご覧ください。お願いします」と力強くコメントし、スペイン・シッチェス・カタロニア国際映画ファンタスティック映画祭でのワールドプレミアは幕を閉じた。
ワールドプレミア後には、本作を鑑賞した批評家や観客から、「三池崇史は『怪物の木こり』で私たちに新しいスリラーを見せてくれる」、「最高のスリラー!テンポもよくあらゆるタイプの観客に強くお勧めします!」、「機敏な脚本のひねりでサイコパスを探求しており、全編を通じて私たちを魅了します。とてもクールでキャスト全員が大好きです!」といった絶賛の声が早くもXに溢れている。
ストーリー
狂ってるほうが生き残る!?
サイコパスVS連続猟奇殺人犯―殺るのは俺か、犯人か。
驚愕の結末まで、この狂気は止まらない!!
絵本『怪物の木こり』の怪物の仮面を被り、斧で脳を奪い去る連続猟奇殺人事件。次のターゲットに選ばれたのは、弁護士・二宮彰。しかし彼は、犯人をも凌駕するほどの冷血非情なサイコパスだった!
警視庁の天才プロファイラー戸城、二宮の婚約者の映美、二宮の協力者であるサイコパス外科医・杉谷、過去の殺人事件の容疑者・剣持ほか、様々な人物の思惑が複雑に絡み合い、捜査は混迷を極めていく。犯人はなぜ脳を奪うのか。そして、なぜ二宮が狙われるのか。事件の謎を解き、犯人の正体を暴かなければ殺される……。極限状況に追い込まれた二宮の逆襲が始まる。狩るか狩られるか―狂ってる方が、生き残る!?
作品タイトル:『怪物の木こり』
出演:亀梨和也
菜々緒 吉岡里帆
柚希礼音 みのすけ 堀部圭亮 渋川清彦
染谷将太 中村獅童
原作:倉井眉介「怪物の木こり」(宝島社文庫)
監督:三池崇史
脚本:小岩井宏悦
音楽:遠藤浩二
主題歌:SEKAI NO OWARI「深海魚」(ユニバーサル ミュージック)
映倫区分:PG-12
撮影期間:2021年4月
配給:ワーナー・ブラザース映画
公式サイト:kaibutsunokikori.jp
公式X:@kaibutsukikori #怪物の木こり
コピーライト:(C)2023「怪物の木こり」製作委員会
12月1日(金)劇場公開
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