ロンドン、ベルリン、パリ、そしてソウルへ『ミッキー17』ワールドツアーレポート

『ミッキー17』のワールドツアーが2月13日にイギリス・ロンドンでのワールドプレミアに始まり、15日にはドイツのベルリン国際映画祭公式上映&公式会見、16日にはフランス・パリプレミア、そして20日には、ポン・ジュノ監督の韓国・ソウルプレミアへと母国凱旋した。

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ワールド・ツアーの幕開けは、ロンドンで行われたワールドプレミア。ポン・ジュノ監督と共に、ミッキー役のロバート・パティンソン、ブラック企業トップのマーシャル役のマーク・ラファロ、その妻イルファ役のトニ・コレット、ミッキーのソウルメイト、ナーシャ役のナオミ・アッキー、ひと癖ありげな友だちティモ役のスティーブン・ユァンら、豪華キャストが結集した。

素肌にダークスーツを着こなしたロバート・パティンソンは、「僕の演じたミッキーも様々なアニメのキャラクターを参考にしているから、日本のお客さんにも響く部分があると嬉しい」とコメント。監督も「日本の漫画やアニメをたくさん見てきました。なので私の作品には日本人的な感性が感じられると思います!」と日本愛を口にした。

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ベルリン国際映画祭公式上映のレッドカーペットには制作陣も加わり、華やかなドレス姿の女優らが花を添え、革ジャンにトラックパンツ姿のパティンソンは笑顔でファンサービスに応じた。

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続いて行われた公式記者会見に顔を揃えた監督とキャストは全員カジュアルな装いでプレスからの質問に応じた。ロバート・パティンソンは記者会見にて、「ミッキー18号を演じる時に、彼の気分が0から100まで信じられないほど急激に変わるところは、日本のアニメから影響を受けたよ」とコメントし、「アニメで、まったく動かない人が突然どこからともなく激怒するところがすごく好きで、それを真似しようとしたんだ」と、役作りの裏には日本のアニメが影響を与えていたことを明かした。

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パリでのプレミアにはポン・ジュノ監督とピンクのドレスを纏ったトニ・コレットを中心にグループショットをパチリ。監督も思わずグーポーズを披露するひとコマも。

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そして、20日には、ポン・ジュノ監督の母国凱旋となる韓国・ソウルでのプレミアが盛大に開催され、ポン・ジュノ監督、マーク・ラファロ、ナオミ・アッキー、ソウル生まれのスティーブン・ユァンがリラックスした笑顔で記念撮影に応じたり、ファンサービスに応じるなど、終始すさまじい熱気に包まれた。

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さらにその後は、舞台挨拶も開催。ポン・ジュノ監督は「公開前にもかかわらず、こんなに早く来ていただきありがとうございます。私たちには皆、劇場で映画を観る理由があると思いますが、今日は『劇場で映画を観る』という体験に酔いしれてほしいです」と挨拶。

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ナオミ・アッキーは、「韓国のファンの皆さん、温かく迎えてくれてありがとうございます。私たち全員が愛情を込めて作った作品なので、ぜひ楽しんでほしいです」とコメント。マーク・ラファロは「10年ぶりに韓国に戻ってきました」と久しぶりの韓国訪問に対して笑顔を見せ、「ポン・ジュノ監督のような監督と一緒に仕事をすることができてとても光栄です」と撮影を振り返った。スティーブン・ユァンも、「再びポン・ジュノ監督の新しい映画で皆さんとお会いできることをとても嬉しく、光栄に思います」と、ポン・ジュノ監督作品への出演の喜びを語った。

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いよいよ明日2月28日に全世界で最初にポン・ジュノ監督の母国・韓国で公開を迎える本作だが、2月25日時点で韓国国内の前売り率は50%を超え、全映画の中で圧倒的な数字を記録。『スノーピアサー』(2013)では動員930万人、『パラサイト 半地下の家族』(2019年)では動員1,030万人超えを記録するなど、韓国でメガヒットを連発するポン・ジュノ監督作品。「パラサイト」に続く最新作として、期待がますます高まっている。

同じ韓国出身で、『別れる決心』(2022)で第75回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門で監督賞を受賞したパク・チャヌク監督も本作に対して、「ロバート・パティンソンに2つのアカデミー賞を与えるべきだ。主演男優賞と助演男優賞をね」とコメントを寄せている。

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さらにソウルでのプレミアにて『パラサイト 半地下の家族』に出演した俳優陣のコメントがお披露目された。半地下に過ごす中で、裕福な家庭の家庭教師を請け負った長男ギウを演じたチェ・ウシクは、「本当にこれは傑作、絶対に観るべき!」とコメント。

全員失業中の半地下住宅の一家の主を演じ、数々のポン・ジュノ監督作品や、是枝裕和監督の『ベイビー・ブローカー』にも出演しているソン・ガンホは、「奇妙なのに忘れられない感動がある!」とコメント。

さらに、美大を目指す浪人生として、兄に続き裕福な家庭に”寄生する”長女を演じたパク・ソダムは「ポン・ジュノ監督の作品は、頻繁にみたくなります…今回も色々考えさせられた」、半地下の一家の母を演じたチャン・ヘジンは「人々がどれほど愚かな事をしているのか、同時にどれほど新しいことが起こっているのか、考えてしまう」とそれぞれコメントを残している。

主演のロバート・パティンソンは、ポン・ジュノ監督との出会いを振り返り、「どんなプロジェクトかも全く知らなかったですし、彼はレジェンドなので最初はとても緊張していました。でも彼の映画で俳優たちが見せる演技も本当に好きで、彼が何をするにしても、それが非常に独特なものになると感じていました」とコメント。また、撮影期間のことを、「面白いのは、キャラクターについては多くは話しませんでした(笑)監督とは一緒に多くのディナーの時間を過ごしましたが、ほとんどの時間はサッカーの話でした(笑)でも監督は現場ではいつも冷静で、穏やかに楽しんでいるような雰囲気がありました。彼と一緒に仕事をしていると、何も問題が起こらないように感じます。みんなが彼を信頼していて、本当に楽しい現場でした」と、キャストとスタッフ陣の確固たる信頼関係があっての撮影だったと振り返った。

ポン・ジュノ監督も「物語を脚本に落とし込む際、どれだけ詳細に描写したとしても、結局それはページ上の言葉にすぎません。これらのキャラクターに命を吹き込めるかは俳優次第です。そして実際に、ロバートが自身の創造性とアイデアで、キャラクターに細かいニュアンスを加えたことで、私が考えた2人のミッキーの設定を完全に超えて、新たなエネルギーもたらしました。彼がミッキーに命を吹き込む瞬間は本当に素晴らしいものでした」と、2人のミッキーを演じきった、ロバート・パティンソンを絶賛している。

『ミッキー17』は3月28日(金)公開。

ストーリー
人生失敗だらけの男“ミッキー”が手に入れたのは、何度でも生まれ変われる夢の仕事、のはずが……?それは身勝手な権力者たちの過酷すぎる業務命令で次々と死んでは生き返る任務、まさに究極の“死にゲー”だった!しかしブラック企業のどん底で搾取されるミッキーの前にある日、手違いで自分のコピーが同時に現れ、事態は一変。使い捨てワーカー代表、ミッキーの反撃が始まる!

『ミッキー17』
出演:ロバート・パティンソン、ナオミ・アッキー、スティーブン・ユァン、トニ・コレット、マーク・ラファロ
監督・脚本:ポン・ジュノ
配給:ワーナー・ブラザース映画
(C) 2025 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.

公式サイト:mickey17.jp

3月28日(金)公開
4D/Dolby Cinema(R)/ScreenX/IMAX(R) 同時公開

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