中島健人主演、堤真一共演の映画『おまえの罪を自白しろ』が10月20日(金)に公開となる。この度、全国の書店員を集めて行われる特別試写会において、原作・真保裕一と水田伸生監督による舞台挨拶が実施された。
政治家一家・宇田家の次男 宇田晄司(演:中島健人)は、数々の疑惑を持つ大物政治家の父 宇田清治郎郎(演:堤真一)の秘書を務めながら、平凡な日々を送っていた。そんなある日、一家の長女 麻由美(演:池田エライザ)の幼い娘が誘拐されてしまう。犯人からの要求は、身代金ではなく「これまでに政治家として犯した罪をすべて自白しろ」という清治郎への脅迫だった。そんな状況下でも内閣府副大臣という地位と権力に固執し、口を閉ざす父に対するもどかしさから、晄司は怒りをあらわにして父と真っ向から対立し、警察やマスコミ、国民までをも巻き込み、壮大な事件に立ち向かうこととなる。守るべきは国か、家族か――
本作の原作者 真保裕一は、映画化の話を聞いたときの感想について「お話を頂いた際は、どこまで本気なのかなと思いました。原作では結構きわどい部分も描いているので “大丈夫かな?”と」と振り返りつつ、「シナリオが忠実に再現されていて驚きました。初めて観させて頂いた際は、監督に第一声で“役者陣がすごいですね”と声を掛けたんです。特に中島さんは、初めて見るような中島さんに思えて、こんなすごい役者さんなのか!と。池田さんも素晴らしかったです。危うく泣きそうになりましたが、隣に監督がいたのでぐっとこらえていました(笑)」と本編の仕上がりとキャスト陣を絶賛。
水田監督は、そんな社会派サスペンスの原作を映画化するというオファーを受けたときのことを振り返り「僕の代表作として紹介されるのが『舞妓Haaaan!!!』でコメディの専門家みたいなものなのに、なんで僕だったの?とはずっと気になっていたんですけど…」と笑いを誘いつつ、「この話をもらったとき、まず読む前にタイトルを見てビビッときたんです。そして実際に読んでみると、サスペンスでありながら人間ドラマも見応えある作品で、間違いなくやりがいのある映画になると思ったので、ぜひお願いしますとお答えしました」と気持ちを明かした。
そして、会場に集まった全国の書店員からの質問に答えるティーチインも実施。「脅迫の材料が“お金”ではなく“罪の自白”というところに驚きました。どのように思いついたんですか?」という質問を受けた真保は「この作品の前に『こちら横浜市港湾局みなと振興課です』という作品を書いたのですが、ミステリーというジャンルは色々な証拠を作るなど段取りを踏んで展開させるので、執筆するのが大変で。そんなとき “身内を誘拐して自白させる”という発想を思いついたんです」と、本作の原点を回答。また、「アイディアを思いついた時から、このタイトルでいくと決めていました」とも明かした。
「原作と映画で少し変わっているシーンや設定もありましたが、どのように作っていかれたんですか?」という質問に対しては、水田が「脚本を原作と変えるときは、その都度真保先生に相談して、みっちり打ち合わせをして矛盾点を指摘してもらいながら作り上げていきました」と回答し、真保も「監督とは“小説と映画は別物”という話をしつつも、『ミステリーの部分だけはきちんと成立させて欲しい』と強くお願いしたんです。そこを水田監督はしっかり守ってくれました」と明かした。
また、「映画を観て、中島さんが凄くかっこよかったです。何か現場での撮影エピソードはありますか?」という質問には水田が「本当に暑い夏の撮影だったので、俳優が日焼けをしてしまわないようにスタッフが日傘をさすのですが、中島さんに傘をさしているスタッフは暑い中でも全然嫌そうじゃなくて、みんなにこやかで笑顔になるんですよね。それを見て、やっぱり彼はスーパースターなんだなと感心しましたね」と現場での秘話を披露。
最後にクリエイターとして二人が大切にしているルーティンについての質問が出ると、真保は「仕事場でずっと机に向かってウンウン唸って。煮詰まっても、そこから逃げるとロクなことがないので、24時間ずっと考え続けています。冗談じゃなく、寝ている間にハッと思いついて急にメモを取ることもあります」と、作家としての作品づくりに対する自身の姿勢を語った。
公開を約1か月後に控え作品への期待もますます高まっている中、本作の公開を楽しみに待つ人々に向けて水田は「撮影中も実に楽しくて、編集しているときも毎日毎日編集室に行くのが楽しくて仕方がないという作品でした。若きスターのフレッシュな芝居と大ベテランたちの重厚な芝居がバランスよく成立しているので、若いお客さんから、政治や社会問題に興味のある大人のお客様まで、誰もが楽しんで見てもらえるのではないかと思います。日常で溜まったストレスもスカッとするような作品になっているかと思いますので、ぜひご覧ください」、真保は「とても面白い作品になったと思いますので、是非書店からも盛り上げてほしいです」と呼びかけ、イベントは大盛況のうちに幕を閉じた。
ストーリー
政治家一族の宇田家の次男・宇田晄司(中島健人)は建築会社を設立するも倒産し、あえなく政治スキャンダルの渦中にいる国会議員の父・宇田清治郎(堤真一)の秘書を務め、煮え切らない日々を送っていた。
そんなある日、一家の長女・麻由美(池田エライザ)の幼い娘が誘拐された。
犯人からの要求は身代金ではなく、「明日午後5時までに記者会見を開き、おまえの罪を自白しろ」という清治郎への脅迫。
それは決して明かすことが許されない国家を揺るがす”罪”だった。
権力に固執し口を閉ざす清治郎 ―。
晄司はタイムリミットまでに罪に隠された真相を暴き、家族の命を救うことができるのか!?
作品タイトル:『おまえの罪を自白しろ』
出演:中島健人 堤 真一
池田エライザ 山崎育三郎 中島 歩 美波
浅利陽介 三浦誠己 矢柴俊博 柏原収史 中村歌昇 佐藤恋和 アキラ100% 山崎 一
尾美としのり 池田成志 橋本じゅん 春海四方 小林勝也 菅原大吉 升毅 平泉 成
尾野真千子 金田明夫 角野卓造
監督:水田伸生
脚本:久松真一
原作:真保裕一『おまえの罪を自白しろ』(文春文庫刊)
主題歌:B’z「Dark Rainbow」(VERMILLION RECORDS)
配給:松竹
公式サイト:https://movies.shochiku.co.jp/omaenotsumi/
公式Twitter:https://twitter.com/omatsumi_movie
公式Instagram:https://www.instagram.com/omatsumi_movie
コピーライト:(C)2023『おまえの罪を自白しろ』製作委員会
10月20日(金)全国公開
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