染谷将太、佐藤嗣麻子監督登壇『陰陽師0』日本外国特派員協会記者会見 オフィシャルレポート

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映画『陰陽師0』(4月19日(金)公開)の日本外国特派員協会記者会見が4月10日(水)に実施され、主演の山﨑賢人演じる安倍晴明の相棒・源博雅を演じた染谷将太、そして佐藤嗣麻子監督の二名が登壇した。

最初に、約30年前から原作の夢枕獏と親交があり、ずっと「陰陽師」を撮りたかったという過去の発言を受け、30年来の願いが叶ったということになるのかという問いに佐藤監督は「その通りです!」と笑顔で即答。大きな喜びと本作への強い想いを感じさせた。

染谷らしい役だったというMCからの感想と共に、自身に寄せていったのか?など役作りについて問われると染谷は「(自分には寄せず)役に寄せていきました。監督とともに作り上げていきました」とコメント。

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MCとの質疑応答が終わると、作品鑑賞後の特派員から様々な質問が挙がった。

染谷へ役作りでの一番の課題について問われると、「セリフは現代、世界観は平安。そのバランスを意識しました。平安の世界観を保ちつつ、現代の人に説得力を持たせるのが大変だった」と回答。

本作では<呪術監修>と呼ばれるスタッフがいるが、どのような役割だったのかについて、「陰陽師は実際にあった職業なので、実際に使っていた呪術を監修していただきました。現場でも呪文の言い方や印の結び方なども指導していただきました」と本作の要ともいえる呪術にも専門家を迎え、クオリティにこだわったことを明かした。

今年は辰年だが、それも狙って龍を登場させる意図もあるのか?という問いに「これは偶然です(笑)。ただ西洋では龍は物質として描かれますが、東洋の龍はエレメントだということを表現しました、それができて嬉しかったです」と回答し、佐藤監督の持つ“龍”への考えに会場も興味津々の様子であることが伺えた。

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最も印象に残っているシーンについて染谷は「晴明と博雅が初めて出会うシーン。何日もリハーサルを重ね、何度も試行錯誤したシーンで山﨑さんと役を入れ替えることも行った。2人の友情が始まるところなので印象に残っています」と制作秘話を明かした。

さらに佐藤監督の夫である『ゴジラ-1.0』で世界を席巻した山崎貴監督から本作について何か感想などあったのかを問われると、「家庭内で仲良くするために、普段は互いの作品の感想を伝えることはしないようにしているが、ただ今回は観たい!ということで観てもらいました。その後どうしても何か言いたそうにしていたので聞いてみると、「面白かった!スゴイよかった。ずるい!」と言ってもらえて安心した」と絶賛されていることを明かした。

また山崎監督の作品にもいくつか出ているが染谷だが、裏切ってしまったというような気持ちはあったか?という問いについて染谷は「いつかご一緒したいと思っていたので、むしろ逆で夫婦の作品に出れて、嬉しかったです。夫婦作品を制覇した気持ちです(笑)」とジョークを交え、会場の笑いを誘った。

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最後に日本の歴史的な古典でもある陰陽師という題材がこれから世界に届いていくことになるが、世界の観客にどんなメッセージを伝えたいかという問いに染谷は「目に見えない。耳でも聞けない、においをかげない。そんな情報に溢れていると思います。それはある種みんな“呪”にかかっている状態だと思っています。「主観と客観というのはどうでもよくて、ただ2人で酒を飲んでいる。それが全てなんだ」という本作で好きなセリフがありまして、そこにすごく幸せを感じることができます。実際に身の回りで起きていることを“心”から見ることができるようになってくれれば嬉しいです」と想いを吐露。

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佐藤監督も「作品を作っているときから、フェイクニュースというのが流行っていた。何が事実なのかというのが分からなくなっていて、私もこれは“呪”にかかっていると思っています。この映画では「事実を見る」という話をしています。これが“呪”を解く唯一の方法であることが伝わると嬉しいです」と締めくくり、会見は拍手喝采の中終了した。

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