【レポート】『さがす』佐藤二朗が客席からサプライズ登場!片山慎三監督に「ウチの息子が立派に…という親の気分です」

さがす

映画『さがす』(2022年1月21日(金)公開)の完成披露試写会が行われ、主演の佐藤二朗、共演の伊東蒼、清水尋也、森田望智、そして片山慎三監督が参加した。

映画『さがす』完成披露試写会

日時:12月23日(木) 17:30-18:10
場所:スペースFS汐留
登壇者(敬称略):佐藤二朗、伊東蒼、清水尋也、森田望智、片山慎三監督

本作の衝撃的内容を彷彿とさせるスリリングな本編予告編が上映されたのち、キャスト&監督がずらりと登壇…かと思いきや、なんと主演の佐藤が不在。佐藤演じる消えた父をさがす、という劇中設定になぞらえて、どうやら一般客に紛れて客席に潜んでいることが判明。急遽、登壇者と観客全員で佐藤を“さがす”イベントが発生した。「遅刻ですかね」と答える清水に思わず反応してしまう佐藤。やがて、佐藤自らが「僕の前の席の人たちは大体気づいていますよ。この企画、スベってます?」などと名乗り出る形で無事主演俳優のステージ登壇となった。

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「指名手配犯を見た」と告げ、娘をひとり残して消える父・原田智役の佐藤。「片山監督とは19年程前にテレビドラマの現場で出会いましたが、当時の片山は制作部の見習いでした。それから彼は自腹で『岬の兄妹』を撮りました。しかし片山監督と言われても僕は当時の制作部の彼とは結びつきませんでした。ところがある日彼から手紙をもらって、商業デビュー作の主演を当て書きしたので演じてほしいと言われました」と起用経緯を説明し「その脚本が面白くて、原田智というどこにでもいそうな中年男が誰にでも起こりうるけれど、誰にも起こってほしくない過酷な状況に追い込まれる。メンタル的にキツイ役どころで勇気も必要だけれど、それを粉砕するくらいやりたいと思えた脚本でした」と二つ返事で引き受けたという。

失踪した父・智を必死にさがす娘・原田楓役の伊東は、撮影を振り返り「名無し(清水)を自転車で追いかけるシーンで、私が投げた缶がタイヤに巻き込まれたりしてちょっと怖かった」と初々しく報告。時折佐藤と見つめ合い、まるで劇中同様に本当の父のよう。

消えた父になりすました指名手配中の連続殺人犯・山内照巳役の清水は「ただ怖くて怪しいだけではキャラクターとして面白くない。普通の青年として擬態しながら、人を殺める時はリミッターが外れたようなモードに切り替わる様を意識。目つきや喋るトーンに気を配っていました。かなり気持ちが悪いと思う」と熱の入った役作りを報告した。

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死に場所をさがす女・ムクドリ役の森田は「自殺をしてしまうような役だけれど、『え?どうして』という一面と、言葉にしなくても伝わる悲しさなど、矛盾が同時に出るような印象を気にかけました」と多面性を意識。

これが商業映画監督デビューの片山監督は「コロナで撮影が延期になったときもあったけれど、幸せな日々としか言いようのないくらい楽しかった」と充実した表情を浮かべた。

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片山監督とおよそ20年前から面識があったという佐藤は「ウチの息子が立派に…という親の気分です」と泣きマネをしながら作品完成を喜び「片山監督とは感性などの部分で手を組める相手だと思った。キャスティングもいいし、僕に黙って相手に演出をつけて撮影したりする。そういった彼の演出手法にすべて乗れた。これからの活躍が楽しみ」とさらなる飛躍を確信していた。

また、“唯一無二の衝撃作”という本作コピーにちなみ、2021年で最も衝撃を受けた出来事を発表する企画では、佐藤が「昨晩、小学生の息子から『実際にサンタさんがいる確率よりもお父さんがサンタさんの確立の方が高いと思う』と言われて、ついにこの時が来た!と思った」と世の親が必ずぶつかる衝撃を告白し、「それに対してウチの妻が『サンタはいるけれど、その上でお父さんやお母さんに業務委託している可能性が高いよ』と粘っていた」と親子の攻防を紹介し、笑いを誘っていた。

一方、伊東は「体育祭の騎馬戦で落下したことが衝撃的だった」と学生ならではの回答。清水は「こんなに面白い作品に出られたことが衝撃」と感謝。森田は「この現場で蒼ちゃんが休憩中にテスト勉強をしていて、なんて素敵なんだと衝撃。その姿が愛おしかった」と撮影現場の傍らで学期末テストに向けて勉強する伊東の姿を紹介。片山監督はオーディション段階から伊東の芝居に衝撃を受けたといい、佐藤も「この年齢でこの感性でこの技術。怪物です」と目を丸くしていた。

最後に主演の佐藤は「重い部分もある映画だけれど、しっかりエンターテインメントとして楽しめる作品。色々な方に刺さる映画だろうし、自腹で作った『岬の兄妹』が評価されて『さがす』で商業デビュー出来たのは日本映画界としていい話。こういうことがもっと起きればいい」と熱弁。片山監督も「心血を注いで作った映画。より多くの方々に広めてほしい」と劇場公開に向けて意気込み十分だった。

映画『さがす』は2022年1月21日(金)テアトル新宿ほか全国ロードショー。


父は、なぜ消えたのか?
異才 片山慎三監督が放つ、あなたの価値観を問う唯一無二の衝撃作

本作の監督を務めるのは長編映画監督デビュー作『岬の兄妹』が国内外から高い評価を受け、日本映画界、そして映画ファンに激震を与えた片山慎三。ディズニープラス スターで配信予定の「ガンニバル」への監督抜擢が発表されるなど次世代を担う最注目の監督だ。

父・原田智を演じるのはマルチに活躍を続ける佐藤二朗。本作ではユーモラスなパブリック・イメージを封印し、底知れない凄みと可笑しみがせめぎ合う演技で、姿を消した父の苦悩や矛盾を説得力あふれる演技で表現。

智の娘・楓には今回共演した佐藤をして「天才」と言わしめ、現在公開中の映画『空白』での古田新太の娘役や「おかえりモネ」が話題の伊東蒼。指名手配中の連続殺人犯・山内照巳には『東京リベンジャーズ』や「おかえりモネ」など数多くの話題作に出演し、独特の存在感を放つる清水尋也。自殺志願者・ムクドリをNetflixドラマ「全裸監督」で注目を浴びた森田望智

片山監督の豪胆かつ緻密な演出のもと、多彩なキャストが織り成す静と動を巧みに表現した演技の応酬が、衝撃的な物語に圧倒的なリアリティを与える。

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ストーリー
大阪の下町で平穏に暮らす原田智と中学生の娘・楓。「お父ちゃんな、指名手配中の連続殺人犯見たんや。捕まえたら300万もらえるで」。いつもの冗談だと思い、相手にしない楓。しかし、その翌朝、智は煙のように姿を消す。ひとり残された楓は孤独と不安を押し殺し、父をさがし始めるが、警察でも「大人の失踪は結末が決まっている」と相手にもされない。それでも必死に手掛かりを求めていくと、日雇い現場に父の名前があることを知る。「お父ちゃん!」だが、その声に振り向いたのはまったく知らない若い男だった。失意に打ちひしがれる中、無造作に貼られた「連続殺人犯」の指名手配チラシを見る楓。そこには日雇い現場で振り向いた若い男の顔写真があった――。

作品タイトル:『さがす』
出演:佐藤二朗
伊東蒼 清水尋也
森田望智 石井正太朗 松岡依都美
成嶋瞳子 品川徹
監督・脚本:片山慎三
共同脚本:小寺和久 高田亮
音楽:髙位妃楊子
製作:アスミック・エース、DOKUSO映画館、NK Contents
製作協力:埼玉県/SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ
制作協賛:CRG
制作プロダクション:レスパスビジョン
制作協力:レスパスフィルム
英題:Missing
レイティング:PG12
製作幹事・制作・配給:アスミック・エース

公式サイト:https://sagasu-movie.asmik-ace.co.jp/
公式Twitter:@sagasu_movie
コピーライト:(C)2022『さがす』製作委員会

1月21日(金) テアトル新宿ほか全国公開

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