全世界で社会現象を巻き起こし続けてきた「スター・ウォーズ」を生み出したルーカスフィルムによる、スター・ウォーズ史上初の一大アニメプロジェクト『スター・ウォーズ:ビジョンズ』(Disney+(ディズニープラス)で2021年9月22日(水)より日米同時配信)のジャパン キックオフイベントが開催された。
ディズニープラス オリジナルシリーズ『スター・ウォーズ:ビジョンズ』
ジャパン キックオフイベント 概要
日程:2021年7月14日(水)
登壇者:[神風動画]水﨑淳平総監督、[キネマシトラス]垪和等(はが ひとし)監督、[サイエンス SARU]チェ・ウニョン監督、アベル・ゴンゴラ監督、[ジェノスタジオ]五十嵐祐貴監督、[スタジオコロリド]木村拓監督、[トリガー]今石洋之監督、大塚雅彦監督、[プロダクションI.G]神山健治監督
スペシャルゲスト:市川紗椰 ※敬称略
場所:恵比寿ガーデンプレイス ザ・ガーデンホール
イベントの開催に際し、まずルーカスフィルムのエグゼクティブ・プロデューサージェームズ・ウォーの特別メッセージが紹介され、「日本のアニメは、ルーカスフィルムにインスピレーションを長い間にわたって与え続けてくれました。この作品はそんな日本のアニメを生んだ日本文化へ贈る、ルーカスフィルムからのラブレターです」と、日本文化に敬意を払い、まさにスター・ウォーズ創造のルーツとなった日本から、世界規模のプロジェクトがスタートすることが明かされた。
スペシャルゲストとして登場したのは、幼少期からスター・ウォーズとアニメをこよなく愛するモデルの市川紗椰。新たなプロジェクトとなった本作について「世界規模のスター・ウォーズと日本のアニメスタジオが、しかもこんなにたくさん参加する贅沢すぎるプロジェクトです。スター・ウォーズの世界を受け入れたうえで、概念を壊しさらに広げるというチャレンジに興奮しました」とその熱い思いを語った。
そして今回、このイベントに参加したのは神風動画の水﨑淳平総監督、キネマシトラスの垪和等監督、サイエンス SARUのチェ・ウニョン監督とアベル・ゴンゴラ監督、ジェノスタジオの五十嵐祐貴監督、スタジオコロリドの木村拓監督、トリガーの今石洋之監督と大塚雅彦監督、プロダクションI.Gの神山健治監督の9名。
各作品のストーリーについて問われると、神風動画制作『The Duel』について水﨑総監督は「スター・ウォーズは今までシスとジェダイの対立構造が描かれているのですが、今回は個人と個人の間でライトセーバーを持ち戦ったら、という『スター・ウォーズの世界の端っこ』で行われている物語を描きたいと思いました。」、キネマシトラス制作の『村の花嫁』について垪和監督は「銀河にはいろいろな世界や風習があるということを、その文化の風習が最も表れる結婚式を通して描きました」とそれぞれコメント。
サイエンス SARU制作の『赤霧』と『T0-B1』についてウニョン監督とアベル監督は「『赤霧』は、一人のジェダイとプリンセスのはかないラブストーリーになっています」「『T0-B1』は、主人公が小さな人型ドロイドなのですが、夢をあきらめそうになりながらも成長していく姿を描いています」とそれぞれ語り、『スター・ウォーズ:ビジョンズ』の物語の幅広さを示した。
また、ジェノスタジオ制作の『のらうさロップと緋桜お蝶』について五十嵐監督は、「エピソード3と4の間の設定で、われわれ日本人のように自然を愛する人々が住む星を舞台に、星の住民“お蝶”とスター・ウォーズのコミックスのキャラクターからインスピレーションを受けたウサギのような種族“ロップ”との、家族のような絆を描く物語です」、スタジオコロリド制作の『タトゥイーン・ラプソディ』について木村監督は「ロックミュージシャンを志す主人公たちを描く作品で、バンドメンバーの友情や絆を描いています。生い立ちに縛られず、自分のやりたいことを貫くことをテーマにしています」と明かした。
さらに、トリガー制作の『THE TWINS』と『The Elder』について今石監督は「『THE TWINS』は、エピソード9以降に帝国の残党が再起を図ろうとし、新たに双子の暗黒卿を生み出し、その二人が困難を乗り越えながら自分たちに秘められた可能性を探る物語です」、一方で大塚監督は「『The Elder』は、エピソード1よりも古い時代の設定で、これまでシリーズに触れたことがない人も、スター・ウォーズに興味を持ってもらえればという思いで作りました。マスターとパダワンの師弟関係の騎士たちが、辺境の星で不思議な老人と出会うところから始まります。」と語った。
最後にプロダクションI.G制作の『九人目のジェダイ』について、神山監督は「エピソード9の後、銀河に平和は訪れたのか…スター・ウォーズの象徴であるライトセーバーとジェダイの騎士たちの“再生”のストーリーを描きました。かつてルーク・スカイウォーカーという名もなき青年が大海原に繰り出し冒険を繰り広げたように、スター・ウォーズの原点でもある冒険譚を別の主人公で描こうと思いました」と、それぞれの作品に込める想いを明かした。
監督それぞれキャリアや世代は異なるが、彼らを動かす原動力となった「スター・ウォーズ」への熱い想いについて聞かれると、神山監督は「僕は13歳の時に初めて映画をみて、スター・ウォーズを作る人になろう、と思ったんです。今は喜びしかない。無邪気な13歳の頃の気持ちに戻っています」とコメント。大塚監督は、中学の時にスター・ウォーズを観て衝撃を受け、高校でスター・ウォーズをモチーフにした作品を自作したほどのスター・ウォーズ好き。「この仕事でアニメ制作に制作者として携わるのは“これが最後”という思いで挑みました。次世代への継承というテーマは、作品にも共通しているかと思います」と作品にかける情熱について語った。
今石監督は音楽についても触れ、「今回初めて、フルオーケストラを使うことが、スター・ウォーズの音楽性を表現できると考えました。またもう1つ僕にとって初めてだったのが、フィルムスコアリングという完成された映像を元に作曲された音楽を取り入れていくこと」と、自身の作品にスター・ウォーズのスピリットを取り入れた手法について語る一方で、「数年前に制作した『プロメア』のメインスタッフをそのまま投入し、『プロメア』と地続きで制作したので、色遣いや背景のグラデーションなど特徴となる要素をふんだんに盛り込みました」と、自身の作風も作品に取り入れたことを明かした。
トークセッションを終えると、監督陣は大きな拍手で惜しまれながら退場。最後に市川がイベントを振り返り、「スター・ウォーズ愛にあふれた監督の皆さんが、自由度高く作られる本作にとても期待が高まりました。アメリカでは今日本のアニメが人気ですが、本作を機に起こるスター・ウォーズとアニメの最高の文化交流を非常に楽しみにしています」と9月の配信開始が待ちきれない様子でコメントし、締めくくった。
日本が誇る7つのアニメスタジオが贈る、『スター・ウォーズ:ビジョンズ』。全く新しい形の「スター・ウォーズ」となる本作は、Disney+(ディズニープラス)で2021年9月22日(水)より日米同時配信開始となる。
全9作品の邦題タイトル/原題
『The Duel』/『The Duel(原題)』
『村の花嫁』/『The Village Bride(原題)』
『T0-B1』/『T0-B1(原題)』
『赤霧』/『Akakiri (原題)』
『のらうさロップと緋桜お蝶』/『Lop and Ocho(原題)』
『タトゥイーン・ラプソディ』/『Tatooine Rhapsody(原題)』
『THE TWINS』/『The Twins(原題)』
『The Elder』/『The Elder(原題)』
『九人目のジェダイ』/『The Ninth Jedi(原題)』
作品タイトル:『スター・ウォーズ:ビジョンズ』
ディズニープラス公式サイト:https://disneyplus.jp/
公式Twitter:@DisneyPlusJP
公式Instagram:@DisneyPlusJp
コピーライト:(c) 2021 TM & (c) Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.
2021年9月22日(水)よりディズニープラスにて独占配信開始
関連記事:
■ 『スター・ウォーズ:ビジョンズ』日本の7つのアニメスタジオ&特別映像解禁 ―ディズニープラスで9/22より日米同時配信