「R‐18文学賞」読者賞を受賞し、詩的なタイトルが印象的な山内マリコの処女小説「ここは退屈迎えに来て」がついに映画化。映画『ここは退屈迎えに来て』が10月19日(金)より全国公開となる。
この度9月27日から、カナダのバンクーバーにて開催されている北米最大の映画祭の一つ、第37回バンクーバー国際映画祭のゲートウェイ部門に本作が正式出品され、現地時間10月9日(火)のワールドプレミア上映に主演の橋本愛さん、廣木隆一監督が登壇する舞台挨拶が行われた。
今回が2年ぶり3度目の海外映画祭への参加となった橋本さんは、上映前の舞台挨拶にて、堂々とした態度で流暢な英語のスピーチを披露。さらに、上映後に行われた観客からのQ&Aコーナーでは、映画を観終わったばかりの観客から、多くの質問が寄せられ、橋本さんと監督が終始笑顔で答えている姿が印象的だった。観客から地方都市を舞台とした本作にちなんだ質問で、「(橋本さんが)東京に行くことが自分の意志ではなかったとのことですが、今の東京にはどのような想いがありますか?」と聞かれると、「今は東京のことがすごく好きで、楽しみ方も見つけられていると思います。ただ、ここが私の居場所だというふうに、腰を据えられるかというと、違うような気もしていて、世界中のどこにもここだという場所が見つからないかもしれないですが、今自分がいる環境を充実させるようにしているので、毎日楽しいです。」と東京への想いを彼女らしい文学的な表現でコメントしていた。
また、本作で最も好きなシーンを聞かれた監督は「全シーンと答えるしかないです(笑)」と即答してごまかし、観客の笑いを誘ったのに対し、橋本さんは「監督が1番好きなシーンが気になります。」と重ね、会場に笑いが広がる場面も。上映終了後に大きな拍手が巻き起こった後ということもあり、上映後の舞台挨拶は、終始和やかな空気の中行われ、アットホームな雰囲気で終了した。
舞台挨拶終了後に映画祭の感想について聞かれた橋本さんは、「他の映画祭と違い、日本と近いものをすごく感じました。質疑応答の時も反応を見て、見たばかりのお客さんの反応を肌で感じられたのもいい経験でした。地域を感じるというかアットホームな感じをとても受けました。」と満足気に語っていた。
ストーリー
マスコミ業界を志望して上京したものの、10年後地元に戻ってきた27歳の「私」(橋本愛)。実家に住みながらフリーライターとしてタウン誌で記事を書いている冴えない日々。高校時代に仲の良かった友達サツキ(柳ゆり菜)と久々に会った勢いで、男女を問わず皆の中心にいた憧れの椎名くん(成田凌)に連絡し、会いに行くことに。道中、「私」の中に椎名くんとの高校時代の忘れられない思い出が蘇るー。元カレ「椎名」を忘れられないまま地元でフリーターとして暮らす「あたし」(門脇麦)。元カレの友達と腐れ縁のような関係を続けているけれど、心は彼といたときの青春の輝かしい記憶に今もとらわれている―。
作品タイトル:『ここは退屈迎えに来て』
出演:橋本愛 門脇麦 成田凌 / 渡辺大知 岸井ゆきの 内田理央 柳ゆり菜 亀田侑樹 瀧内公美 片山友希 木崎絹子 / マキタスポーツ 村上淳
原作:山内マリコ「ここは退屈迎えに来て」幻冬舎文庫
監督:廣木隆一
脚本:櫻井 智也
制作プロダクション:ダブ
配給:KADOKAWA
公式サイト:http://taikutsu.jp/
コピーライト:(c) 2018「ここは退屈迎えに来て」製作委員会
10月19日(金) 全国公開