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【レポート】『サンダーバード55/GOGO』ファンイベントで樋口真嗣×スティーブン・ラリビエーが初対談!

サンダーバード55/GOGO

日本放送開始55周年を祝して発足された「サンダーバード55周年プロジェクト」。その目玉企画として公開される『サンダーバード55/GOGO』のファンイベントに、日本版構成担当を務める樋口真嗣氏が登壇、監督兼プロデューサーのスティーブン・ラリビエー氏がリモートで参加した。また、2022年1月7日(金)より劇場上映、2022年1月8日(土)よりオンライン上映となることも発表された。

目次

『サンダーバード55/GOGO』ファンイベント概要

日時:9月30日(木)
登壇者(敬称略):樋口真嗣(日本版構成担当)、スティーブン・ラリビエー(監督・プロデューサー ※リモート出演)、笠井信輔(MC)
場所:スペースFS汐留

ステージにはサンダーバード2号のプラモデルやレプリカ人形が置かれ、今回の司会進行で大の「サンダーバード」ファンである笠井信輔アナウンサーは、キャラクターがかぶっている帽子を頭に乗せて「この帽子も私のマニアな友達が手作りしてくれた非売品の私物!ついに待ちに待った日がやってきました。私もワクワクしております!」と挨拶し、イベントがスタートした。開始早々、1960年代当時の“スーパーマリオネーション”と呼ばれる独自の手法を使用した本邦初公開の本編メイキング映像が上映されるなど、“サンダーバードの日”に相応しい幕開けとなった。

監督兼プロデューサーのスティーブン・ラリビエー監督は「私は10年前に日本に住んでいました!今イギリスの自宅で1号と5号も一緒にいますよ!FAB(了解)!」と流暢な日本語で挨拶。

リモートで参加した一般の「サンダーバード」ファンもスクリーン上に映し出され、ラリビエー監督は当時の撮影手法を完全踏襲して製作したことに「やはり『サンダーバード』といえば、ミニチュア映像であり人形を使用した撮影手法。それ以外で撮影するという選択肢はありません!人形を使って映像を作るのも、ものを爆発するのも楽しかった」と喜色満面。また、苦労した点については「人形は重たくて、操作も大変。それを思った通りに動かすのは難しい。しかも重いから腕も疲れる。オリジナル版当時はそれを12年間くらいやっていたわけだから…よくやったなあと思う」と経験してわかった先人へのリスペクトの念を口にしていた。

そして、本作の構成担当で「サンダーバード」ファンの樋口真嗣監督も登場。ラリビエー監督とは初対面となり、樋口監督が「FAB!『サンダーバード』の魅力は爆発だ!」と言うと、ラリビエー監督も「僕も爆発シーンは大好きだし、作っていても最高だったよ!」と笑顔を見せた。改めて、樋口監督は「サンダーバード」の魅力を「本物を丁寧に見せる。メカが発進するときもただ発進するのではなくて、扉が開いたり、ヤシの木が倒れたりする。そのプロセスを丁寧に見せる。ストーリー的には蛇足だが、しかしそれこそが大事なこと」とクリエイターとしての目線で解説した。

そんな熱烈ファン二人の“推しメカ”を聞かれると、ラリビエー監督は「1号!」と即答。樋口監督は「僕はジェットモグラ!どこがジェットなのか、何のためにあるのかわからないけれど、コンテナメカとして出色の完成度!」と愛着を口にした。残念ながらジェットモグラは今回の作品には出ていないとのことだが、ラリビエー監督は「樋口監督がイギリスに来ることがあったら一緒に作りましょう!」とラブコールを送っていた。

また、映画『シン・ゴジラ』『シン・ウルトラマン』の監督としても知られる樋口監督は、「なぜ『サンダーバード55/GOGO』製作にGOサインが出たのかを知りたい。僕らは『ウルトラマン』や『ゴジラ』を作るのに40年もかかったのに…」と質問。それにラリビエー監督は、「僕には“スーパーマリオネーション”に関するドキュメンタリーを作った実績もあり、『サンダーバード』50周年の際に企画を打診したらOKをもらった。『サンダーバード』を復活させたらファンも喜ぶと思ったんだろう。いざ作ってみたら、それ以上の効果があったけれど」と製作までの舞台裏を明かした。

一方、ラリビエー監督は日本版がどのような形になるのか気になる様子。それについて樋口監督は、「ラリビエー監督たちがこの映画を作りたいと思った気持ちが素晴らしく、皆さんがこだわったプロセスを見てほしいというのがキモです。ラリビエー監督の物語として出来上がるように構成しています」と構成担当としての責任を口にし、「そして日本での『サンダーバード』と言えば、あの主題歌!それを最後に流したいので、そこだけは日本独自に付け加えるかもしれない」と日本版ならではの構想を明かした。

さらに、イベントではサプライズとして、本作の公開日が2022年1月7日(金)に劇場公開、1月8日(土)にオンライン上映の決定が発表されたほか、『機動戦士ガンダム』のメカニックデザイン担当で知られる大河原邦男氏による待望の本ポスタービジュアルも初公開された。ラリビエー監督は「とても感動!凄い!部屋の壁に飾りたい!」、樋口監督も「大河原先生が人を描くなんて初めて見た!」と大興奮。

サンダーバード55/GOGO

また、本日10月1日(金)より全国の劇場で販売される3種のメカの絵柄が描かれたムビチケのビジュアルも初めて明らかにされたほか、本作の撮影で実際に使われたサンダーバード1号と2号の実物が、本日10月1日(金)より東京・国立新美術館で開催される庵野秀明の展覧会「庵野秀明展」で展示されることが樋口監督の口から発表され、リモートで視聴しているファンから拍手が起こった。

最後に、日本公開に向けてラリビエー監督は「日本で映画が公開されるまでに来日したいです!それが叶ったら、日本のファンに直接お会いしたいです!」と日本語でメッセージを送った。それに樋口監督は「歓迎します!」と満面の笑みで応え、「自分の人生の中で『サンダーバード』に関われるとは思わず…。これもすべてラリビエー監督の頑張りのお陰です!」と完成に向けて気合十分の様子。ファンの期待と熱気もますます上昇した様子で、イベントは締めくくられた。

サンダーバード55/GOGO
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