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【レポート】『ソウル・オブ・ワイン』ロマネ=コンティ生産者オベール・ド・ヴィレーヌ&辰巳琢郎登壇のトークイベント開催

ソウル・オブ・ワイン

仏ブルゴーニュ地方、「神に愛された土地」で世界最高峰のワイン造りに魂を注ぐ人々に迫る至高のドキュメンタリー映画『ソウル・オブ・ワイン』が11月4日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開となる。

10月30日(日)、本作の公開記念試写会がKANDA SQUARE ROOMにて実施され、フランスより来日した出演者でありドメーヌ・ド・ラ・ロマネ=コンティ(DRC)生産者(監査役)のオベール・ド・ヴィレーヌ氏と、俳優で『日本のワインを愛する会』会長の辰巳琢郎氏のトークイベントが行われた。

イベントは、共催の株式会社ファインズより提供されたオベール・ド・ヴィレーヌ氏の造った白ワイン「ブーズロン」2019年が来場者に振る舞われ、生産者自らの乾杯の音頭でスタートした。

ド・ヴィレーヌ氏は、「この映画は、私のほかブルゴーニュのワインのつくり手が集まって撮影されました。監督は、計ることのできない、そして数字にできない事を表現するという、非常に難しいことに挑戦し、それは成功していると私は感じます。映画の中にある沈黙とゆっくりしたリズムは、私たちのワイン造りと通じるところがあります。もっと観ていたいと思いました。」と語った。

続いて、ブルゴーニュ騎士団にも叙任され、タートヴァンを下げて登場した辰巳琢郎氏は「映画を観て、改めてブルゴーニュワインの奥深さや歴史ってすごいなあと思いました。また、最高のワインのつくり手達の言葉を聞くことができ、ワインを造る人は皆さん詩人だなと感じています。」と出演者を前に映画の感想を語った。

ソウル・オブ・ワイン

ナレーションがなく、ひたすらブドウ造りの時間が流れを追っていく本作の“時間の流れ”について、お二人が共感し、ド・ヴィレーヌ氏は、「時間をかけること、時間がかることがワインの人生にかかせないこと」という発言も。

辰巳氏より、映画に登場する、馬で畑を耕したり、化学肥料を使わないロマネ=コンティの造り方から、最近の日本のワインの自然派志向についての意見を求めると、ド・ヴィレーヌ氏は「素晴らしいワインになるためには、自然をリスペクトすることと、人間の作業のバランスが大切であり、グラン・ヴァンは、自然と人間のマリアージュである」と答えた。また、近年の気候変動には、苗を変えるなど様々な実験や工夫をし、対処してきており、それが上手くいっていると、前に進んでいる様子が感じられるという話を聞くことができた。

最後に、辰巳氏より「この映画は、ワイン好きだけの映画じゃない。忙し過ぎる、時短と効率性だけを求めているような今の世の中で、じっくりと待つ余裕、考える時間の大切さを教えられました。今こそこういう映画が必要なんだと思う」と映画の世界感を賞賛した。

ワインの聖地、フランスのブルゴーニュ地方を舞台に、馬で耕す土作りからグラスに注がれるまで、ワインのつくり手達全ての人々の心がこめられた、世界最高峰のワイン造りのドキュメンタリー映画『ソウル・オブ・ワイン』は、11月4日(金)より公開となる。


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