パキスタンの新鋭サーイム・サーディク監督による長編デビュー作『ジョイランド わたしの願い』が、10月18日(金)より全国順次公開される。
伝統的な価値観に縛られる若き夫婦が、そこから解放されて自分らしく自由に生きたいという願いの間で、揺れ動く姿が繊細に描かれる本作。辛口批評サイト「ロッテン・トマト」でも98%(批評家スコア/7月6日時点)の支持を受け、フランスやアメリカ、イギリスなどでも大ヒットを記録。ところが本国では少数の保守系団体から「LGBTQ+や、彼らとの恋愛を美化して描いた」ことが「“品位と道徳”の規範に明らかに反する」と反発を受ける。その圧力に屈した本国政府により、公開1週間前に上映禁止命令が出されるという事態に見舞われる。しかし監督や出演者らの抗議活動に加え、ノーベル平和賞受賞者のマララ・ユスフザイやパキスタン系イギリス人の俳優リズ・アーメッドらから支援の声が上がり、禁止令は撤回。逆境を乗り越えて、本国での上映が実現したことでも注目された。
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ストーリー
パキスタンで2番目の大都市、古都ラホール。保守的な中流家庭ラナ家の次男ハイダルは、現在失業中だ。家父長制の伝統を重んじる厳格な父からの「早く仕事を見つけて男児をもうけなさい」というプレッシャーを受けていた。妻のムムターズはメイクアップアーティストの仕事にやりがいを感じ、家計を支えていた。ハイダルは、就職先として紹介されたダンスシアターでトランスジェンダー女性ビバと出会い、パワフルな生き方に惹かれていく。その恋心が、夫婦とラナ家の穏やかに見えた日常に波紋を広げていく――。
第95回 米アカデミー賞国際長編映画賞 パキスタン代表 ショートリスト選出作品
第75回 カンヌ国際映画祭 「ある視点」部門審査員賞受賞 & クィア・パルム賞受賞
2023年 インディペンデント・スピリット賞 外国映画賞受賞
『ジョイランド わたしの願い』
出演:アリ・ジュネージョー、ラスティ・ファルーク、アリーナ・ハーンほか
監督・脚本:サーイム・サーディク
製作総指揮:マララ・ユスフザイ、リズ・アーメッド『サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~』ほか
英題:JOYLAND/2022年/パキスタン/パンジャーブ語、ウルドゥー語/1.33:1/ 5.1ch/127分/日本語字幕:藤井美佳
配給:セテラ・インターナショナル
(C) 2022 Joyland LLC
公式サイト:https://www.joyland-jp.com
公式X:@joyland_jp
10/18(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開